法人カードの基本をおさえる
法人カードでも電子マネーが使える!ビジネスを便利にする使い方と注意点
公開日:2026年6月12日

法人カードのなかには、QUICPay(クイックペイ)TMやiDなどの電子マネーを利用できるものもあります。電子マネーによるキャッシュレス決済を活用すれば、カード本体を持ち歩かなくても経費の支払いができ、外出先での会計をよりスムーズに済ませられるでしょう。
この記事では、法人カードで使える電子マネーの種類や、ビジネスシーンでのメリット、利用時の注意点などを詳しく解説します。
この記事でわかること
- 法人カードによって、電子マネーの利用可否や対応している種類が異なる
- 法人カードで利用できる電子マネーは「ポストペイ型(後払い式)」のみ
- 電子マネーを使うことで、カードを持ち歩くことなくスムーズに支払いができる
目次
電子マネー決済ができる法人カードもある
法人カードのなかには、QUICPayやiDなどの電子マネーを利用できるものがあります。
法人カードを決済端末にかざして支払う方法のほか、法人カードをApple Payや Google Pay(TM) に登録し、スマートフォンを決済端末にかざして支払う方法もあります。
電子マネーが使えない法人カードもある
一部の法人カードは、電子マネーの利用や、Apple Payや Google Pay への登録に対応していません。同じクレジットカード会社であっても、法人カードの種類によって電子マネーの利用可否は異なります。
対応している電子マネーや、Apple Pay、Google Pay への登録可否は、クレジットカード会社のウェブサイトに記載されているため、申し込み前に確認しておくとよいでしょう。
法人カードで使える電子マネーの種類
電子マネーは、支払いのタイミングによって「プリペイド型」「デビット型」「ポストペイ型」の3種類に分けられます。
これらのうち、法人カードを支払い方法として登録できるのは「ポストペイ型」のみです。ポストペイ型は、クレジットカードと紐付けて利用する後払い方式の電子マネーで、代表的なものに「QUICPay」や「iD」があります。
[電子マネーの種類と代表的なサービスの例]
| 電子マネーの種類 | 法人カードでの 使用可否 | 代表的なサービス例 |
|---|---|---|
| プリペイド型 (前払い式) | ✕ | ● QUICPay+(クイックペイプラス)TM ● 楽天ペイ ● 楽天Edy ● 交通系電子マネー(Suica・PASMOなど) ● iD |
| デビット型 (即時払い式) | ✕ | ● QUICPay+ ● iD |
| ポストペイ型 (後払い式) | ◯ | ● QUICPay ● QUICPay+ ● iD |
「QUICPay」は、スマートフォンにクレジットカードを紐付けて使う「ポストペイ型」の電子マネーですが、「QUICPay+」や「iD」は、デビットカードやプリペイドカードを設定して利用することも可能です。ただし、法人カードを紐付けて利用する場合は、ポストペイ型(後払い式)としての利用に限られます。
ビジネスシーンで電子マネーを使うメリット
法人カードを紐づけた電子マネーで事業に関する支払いをすると、電子マネーの利便性と法人カードの特典の両方を活かせます。ここでは、ビジネスシーンで電子マネーを使うメリットを紹介します。
スムーズに支払いできる
法人カードで支払いをする場合、金額や店舗によっては、暗証番号の入力を求められることがあります。
一方、電子マネーでは、暗証番号やサインが不要です(※1)。店舗の決済端末にかざすだけでスムーズに支払いができるのがメリットです。
たとえば、筆記具などの忘れ物に気付いて購入する場合など、急いでいるときでもレジで立ち止まる時間を短縮できます。忙しい個人事業主や企業の代表にとって、スムーズに支払いができる点は大きなメリットといえるでしょう。
- 1 モバイル端末上で本人確認が必要な場合があります。
カードを持ち歩かなくても支払いできる
Apple Payや Google Pay に法人カードを登録しておけば、スマートフォンだけで電子マネー決済ができます。
たとえば、外出先で備品を購入する場合や、カフェでの打ち合わせの際も、スマートフォンがあれば支払えます。
電子マネーが利用できる場所への外出であれば、財布や法人カードを持ち歩く必要がなく、荷物を減らせるのもメリットのひとつです。
ポイントをためられる
電子マネー決済をした場合、紐付けている法人カードでポイントをためられます。
ためたポイントを法人カードの利用代金に充てれば、経費削減にもつながります。さらに、商品や提携ポイントと交換できるほか、法人カードの種類によってはマイルと交換することも可能です。

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ビジネスシーンで電子マネーを使うときの注意点
メリットの多い電子マネーですが、ビジネスシーンで使う際に注意したい点もあります。
経費の無駄遣いに注意する
電子マネーはスムーズに支払いができる一方、その利便性から、つい経費を使い過ぎてしまうおそれがあります。
支払い方法にかかわらず、経費を使う際は本当に必要なものだけを購入することを心がけましょう。また、定期的に法人カードの利用明細を確認し、不要な出費がないか振り返ることも、無駄遣い防止につながります。
プライベートの支払いは控える
電子マネーは操作が少なくスピーディに支払いができる反面、私用で急いでいるときや財布を出すのが面倒なときに使ってしまい、公私の線引きが曖昧になる可能性があります。
しかし、法人カードは会社が発行しているもので、実際に支払うのは会社です。法人カードが支払い元となっている電子マネーをプライベートで使うことのないよう、利用ルールを明確にしておくことが大切です。
私的な利用にもかかわらず経費として計上した場合、税務調査で指摘を受ける可能性があります。従業員に対しても、経費に該当しない支払いには使わないことを周知しておきましょう。
電子マネーが使えないシーンもある
電子マネーは、店舗側やスマートフォン、通信環境などの状況によって、利用できない場合があります。
電子マネーを利用できない例
- 店舗側が電子マネー決済に対応していない
- 店舗側の決済端末の不具合
- スマートフォンの不具合や充電切れ
- 通信環境が不安定な場所
このような場合、支払いができず不便に感じるかもしれません。
普段利用しない店舗など対応可能な支払い方法や通信環境が不明の場所へ行く場合や、長時間外出するときは、現金や法人カード(カード現物)を用意しておくとよいでしょう。
高額な支払いはできない
電子マネーによっては、1回あたりの利用上限金額が設定されています。たとえば、QUICPayの場合、QUICPayマークの店舗では、1回あたりの利用上限金額は2万円(税込)です。QUICPay+マークの店舗でも、利用上限が設けられている場合があります。
高額な支払いをしない場合は問題ありませんが、接待のようにまとまった金額が必要になる場面では、上限を超えてしまい、利用できない可能性があります。
少額の支払いは電子マネーで対応し、比較的大きな金額が生じる費用は法人カードで支払うなど、用途に応じて使い分けることで、こうした事態を防ぎやすくなるでしょう。
不正利用に注意する
電子マネーでの支払いは、店舗でのサインや暗証番号の入力が不要なため、スムーズに決済できる点が特徴です。一方で、サインや暗証番号が不要であれば、第三者に不正利用されるリスクもあります。
たとえば、法人カードを紛失した場合や、法人カードを登録したスマートフォンが第三者の手に渡った場合、決済端末にかざすだけで支払いが完了してしまう可能性があります。
対策としては、法人カードやスマートフォンを紛失しないことが一番です。従業員が法人カードを使う場合は、「紛失時はすみやかに担当者へ連絡する」などの周知や、社内規定を設けることで、不正利用のリスク軽減につながるでしょう。
電子マネーを不正利用された場合の法人カードの補償
電子マネーを不正利用された場合の補償内容は、紐付けているクレジットカードの発行会社によって異なります。たとえば、QUICPayを設定していたスマートフォンを紛失した場合や、盗難被害により不正利用された場合でも、カード会社の補償制度の適用条件を満たせば、補償を受けられることがあります(※1)。
また、法人カードの不正利用についても、補償制度が設けられていることが一般的です。たとえば、JCBでは、通信販売での不正利用の場合は、ご利用代金明細の通知日から60日以内に届け出るなど、所定の条件を満たした場合、不正利用分が補償の対象となります。
QUICPayを登録したスマートフォンや法人カードを紛失した場合、または盗難被害にあった場合は、被害拡大を防ぐためにも、すみやかにクレジットカード会社へ連絡し、利用停止の手続きを行いましょう。
- 1 連絡がない場合、紛失・盗難後のQUICPayの補償が受けられないことがあります。補償内容はカード発行会社により異なるため、各カード発行会社で確認してください。
「JCBのタッチ決済」が使える法人カードでビジネスシーンを便利に!
電子マネーに対応した法人カードを活用すれば、外出や移動の多いビジネスシーンでも、スムーズに支払いを済ませられます。
「JCB法人カード」と「JCB Biz ONE」における、電子マネーの利用可否は次の通りです。
| カードフェイス カード名 | ![]() JCB一般法人カード | JCB Biz ONE 一般 |
|---|---|---|
| Apple Pay | ◯ | ◯ |
| Google Pay | ◯ | ◯ |
| QUICPayカード | ◯ | - |
「JCB法人カード」では、QUICPayを利用できる「QUICPayカード」を追加で発行できます。
また、「JCB法人カード」「JCB Biz ONE」はいずれも「JCBのタッチ決済」が利用できます。JCBのタッチ決済は電子マネーとは異なり、カード自体をお店の端末にかざして支払う非接触決済の方法です。Apple Payや Google Pay に法人カードを設定し、スマートフォンをお店の端末にかざして支払うことも可能です。
中小企業の代表者・従業員向け「JCB法人カード」
「JCB法人カード」の一般カードの年会費は1,375円(税込)です。ゴールドカードの年会費は11,000円(税込)ですが、初年度は年会費無料で利用できます。
また、「JCB法人カード」では、別途申し込みをすることでQUICPayカードが発行可能です。Apple Payや Google Pay に「JCB法人カード」を登録すれば、スマートフォンでQUICPayが利用できるほか、JCBのタッチ決済も利用可能です。
従業員向けの使用者カードやETCカードを複数枚発行できるため、従業員を雇用している方にとって便利な法人カードです。
個人事業主・フリーランス向け「JCB Biz ONE」
「JCB Biz ONE」の一般カードは年会費が永年無料です。ゴールドカードの年会費は5,500円(税込)ですが、初年度無料で、年間100万円(税込)以上の利用をすれば翌年度も無料になります。
「JCB Biz ONE」は、QUICPayカードの発行はできませんが、Apple Payや Google Pay に「JCB Biz ONE」を登録すれば、QUICPay対象店舗でスマートフォンを使った支払いが可能です。さらに、「JCBのタッチ決済」にも対応しています。
なお、「JCB Biz ONE」では従業員向けの使用者カードは発行できませんが、ETCカードは1枚発行できます。
よくある質問
-
法人カードで使える電子マネーを教えてください
-
法人カードで使えるのは、支払い方法がポストペイ型(後払い方式)の電子マネーのみです。代表的なものとして、QUICPayやiDなどの電子マネーがあります。
ただし、すべての法人カードが電子マネーに対応しているわけではありません。利用可否や利用できる電子マネーの種類は法人カードによって異なるため、申し込み前にご確認ください。 -
法人カードでスマホ決済をすることはできますか?
-
Apple Payや Google Pay に登録できる法人カードの場合、カード情報をスマートフォンに登録すれば、スマートフォンで支払うことが可能です。
-
法人が電子マネー決済をするメリットを教えてください
-
法人が電子マネーを使うメリットは次の3つです。
- スムーズに支払いできる
- カードを持ち歩かなくても支払いできる
- ポイントをためられる
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- 掲載内容は予告なく変更となる場合があります。
- 「iD」は株式会社NTTドコモの商標です。
- Apple Payを利用するには最新バージョンのiOSまたはiPadOS、watchOS、macOSが必要です。
Apple Payに対応しているデバイスについてはhttps://support.apple.com/ja-jp/102896をご覧ください。 - Apple、Apple Pay、Appleウォレット、Apple Watch、Face ID、iPad、iPhone、Mac、Touch IDは、米国および他の国々で登録されたApple Inc.の商標です。iPad ProはApple Inc.の商標です。
- Google Pay は、Google LLC の商標です。
- Google Pay のご利用には、Google ウォレット アプリのダウンロードが必要です。
- Google ウォレットに対応する Android OS のバージョンは、Google ウォレットのサポートページでご確認ください。
(https://support.google.com/wallet/answer/13314575)
QUICPayを利用するには、おサイフケータイ(R)対応のデバイスが必要です。 - おサイフケータイは、株式会社NTTドコモの登録商標です。
- スマートウォッチでGoogle ウォレットを使用するには、Android端末とのペアリングが必要です。その他条件については、こちら(https://support.google.com/wallet/answer/12059876)をご参照ください。
- モバイルSuicaは東日本旅客鉄道株式会社の登録商標です。
- Suicaは東日本旅客鉄道株式会社の登録商標です。
- PASMOは株式会社パスモの登録商標です。
- 「楽天ペイ」は、楽天株式会社の登録商標です。
- 【監修者】
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氏名:高柳政道(たかやなぎ まさみち)
資格:一級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP、DCプランナー2級一級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得後、2020年5月に金融コラムニストとして独立。企業に属さないFPとして投資商品の選び方を中心に情報を発信。
資産運用・生命保険・相続・ローンなど、多岐に渡るジャンルの執筆及び監修業務を手掛け、関わった記事数は500を超える。
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