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【セルフレジ導入のメリット・デメリットまとめ】種類別の活用事例や注意点を解説
公開日:2024年11月28日

近年、セルフレジの導入が急速に進んでいます。特にスーパーマーケットやコンビニエンスストア、ドラッグストアといった小売業のほか、飲食業で多く見られるようになりました。
セルフレジはお客様が自分で商品をスキャンし、支払いを完了させることができるシステムで、主な目的は店舗運営の効率化とコスト削減です。
この記事では、セルフレジの普及状況や導入が進んでいる業種とその理由のほか、導入のメリット・デメリット、活用事例や課題点の解決策についてもお伝えします。
この記事でわかること
- セルフレジの普及状況と導入が進んでいる理由
- セルフレジの種類と導入のメリット/デメリット
- セルフレジにまつわる今後の課題や新たな取り組み
目次
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1 セルフレジとは

セルフレジとは、店員ではなくお客様が購入した商品や飲食店での会計を自身で行うシステムです。近年、スーパーマーケットやコンビニエンスストアのほか、飲食店でも導入されるようになっています。
スーパーマーケットやコンビニエンスストアの場合、商品のパッケージに印刷されているバーコードを読み取って精算を行う後払式が一般的です。
飲食店の場合、後払式と前払式の2つの方法で精算を行います。料理が運ばれた際にバーコードが印刷された紙を渡され、会計時にお客様自身でバーコードを読み取って精算を行うのが後払式です。
これに対し、前払式はお店に来店した際に券売機で注文する料理を選択し、食べる前に会計を済ませます。立ち食いそばでは古くから利用されていましたが、ファストフード店でも利用されるようになった方式です。
2 セルフレジの普及状況
セルフレジは、特に北米やヨーロッパの一部を中心に普及しています。そして日本でも多くの大手スーパーマーケットや量販店、飲食店で導入が進んでいて、日常的な買い物シーンで見かけることが増えるようになりました。
2023年10月にスーパーマーケット業界3団体が発表した「2023年スーパーマーケット年次統計調査報告書」によると2023年のセルフレジ設置企業は31.1%で前年比123.4%です。
『2023年スーパーマーケット年次統計調査報告書』の詳細はこちらまた、2023年5月、日本自動販売システム機械工業会が発表した「自動販売機普及台数」によると、食券販売機の台数は49,500台で前年比101.2%となっています。
3 導入が進んでいる業種とその理由

日本においてセルフレジの導入が特に進んでいる業種は、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストアなどです。ここでは、それぞれの業種でセルフレジ導入が進んでいる理由について解説します。
3-1 スーパーマーケット
スーパーマーケットでセルフレジの導入が進んでいる理由は、大量のスキャンと迅速な会計処理が求められる点です。
前述した「2023年スーパーマーケット年次統計調査報告書」では、1人あたり平均買上点数が平日9.9点、土日祝11.1点となっています。この点数を迅速に捌く必要があるため、セルフレジの導入が進んでいるようです。
3-2 コンビニエンスストア
多くのコンビニエンスストアでは、24時間営業となっているため、人件費削減や効率化の効果を求め、セルフレジを導入する店舗が増加しています。
3-3 ドラッグストア
ドラッグストアでのセルフレジ導入が進んでいるのも、スーパーマーケットやコンビニエンスストアと同様に、業務効率化やお客様の待ち時間短縮が大きな理由です。
いずれの業種もセルフレジの導入が顧客満足度向上に加え、店員の負担軽減や業務効率化の手段として大いに役立っています。
4 セルフレジの種類と活用事例
セルフレジは大きく分けて「フルセルフレジ」と「セミセルフレジ」の2種類があります。具体的な違いは次のとおりです。
4-1 フルセルフレジ
フルセルフレジは、お客様がすべての会計手続きを自身で行うシステムです。スキャナー、支払い端末、袋詰め用のスペースなどが一体化されており、お客様自身で商品のスキャンから支払い、袋詰めまでを完結させます。
フルセルフレジは商品の種類や数が多い場合に有効なシステムです。主に10台以上設置できるような大型店舗、常にお客様が途切れずお客様の待ち時間が増えてしまうような店舗に向いています。
また、飲食業種でのセルフレジはフルセルフレジの利用がほとんどです。食券制の場合は前払い、席に着いてからタブレット注文する場合は後払いといった違いはあるものの、基本的にはフルセルフレジになります。
ただし、すべてをお客様が行うため、利用にはセルフサービスに対する理解とスキルが必要とされます。
4-2 セミセルフレジ
セミセルフレジは、店員が商品のスキャンを行い、支払いのみをお客様が行うシステムです。主に支払い部分だけを自動化し、お客様が手間をかけずに会計を終えることができます。
セミセルフレジはフルセルフレジを設置する場所がない、すべてをセルフにする必要がない中小規模店舗に向いています。
主にコンビニエンスストアや小規模な専門店で導入されているシステムです。簡単な会計手続きが求められる場面や、お客様が素早く会計を済ませたい場合に適していて、高齢者や技術に不慣れなお客様が多い店舗にも向いています。
5 導入時に検討すべき事項
セルフレジを導入する際は、いくつかの重要なポイントを検討する必要があります。具体的には次のとおりです。
- コスト
初期投資としての機器導入費用やメンテナンス費用の検討
- スペース
店舗内での設置スペースを確保し、お客様の動線を考慮した配置
- セキュリティ
万引きやトラブル発生時の対応策
- 教育
お客様がスムーズに利用できるよう、操作方法の案内やサポート体制の整備
6 導入後のメリットとデメリット
セルフレジの導入を進めていくには、導入後のメリット・デメリットについてもしっかりと把握しておかなければなりません。ここでは、主なメリットとデメリットについて解説します。
6-1 メリット
セルフレジを導入して得られる主なメリットは次のとおりです。
- 人件費削減
セルフレジを導入することでレジに対応するスタッフ数を減らし、効率的な店舗運営が可能となるため、人件費の削減につながります。特に繁忙期と閑散期の差が大きく、そのたびに店員数の調整をする必要がある店舗にとっては、新たな店員の雇用や教育、トレーニングにかかるコストの大幅な軽減が実現できます。
- 効率化
セルフレジによってお客様が自身で会計手続きを行うため、店員はレジ以外の業務に集中できるようになり、業務の効率化が進みます。
- 顧客満足度向上
セルフレジを利用することで、お客様は自分のペースで会計を行うことができ、利便性が向上します。特に大規模店舗であれば、これまでよりもレジの台数を増やせるため、レジ待ち時間の短縮も可能です。
- 多様な決済方法の導入
キャッシュレスの普及により、さまざまな決済方法が増えました。多くのセルフレジはこれらの決済方法に対応しており、店員がすべての決済方法を理解する必要がなくなるため、業務負担の軽減が実現します。
6-2 デメリット
次にセルフレジの導入により生じる主なデメリットを解説します。
- 導入・運用コスト
フルセルフレジの導入にかかるコストは1台につき約100~300万円、メンテナンスやPOS利用料などの運用コストは2~15万円/月程度です。
セミセルフレジは導入に約100~400万円、運用に2~15万円程度のコストがかかります。
- 操作の難しさ
特に高齢者やITに不慣れなお客様にはセルフレジの操作が難しい場合があり、かえって店員の手間が増える場合もあります。
- トラブル対応
お客様の不注意で未精算のまま退店する、無人のため故意に万引きするといったお客様とのトラブル、レジの故障による店舗側のトラブルなどの対応が増加する可能性もあります。
7 今後の課題と新たな取り組み
セルフレジの普及に伴い、新たな課題として挙げられるのが顧客満足度の向上です。特に、お客様がセルフレジを利用することで得られるメリットを明確にし、使用を促進するための施策が求められます。
そのためには、購入する品数が少ない場合は手間が少ない、レジをしながら袋詰めもできて時短になるなどセルフレジのメリットを知ってもらうことも重要です。
その上で利用を促進するための施策の例として挙げられるのは、セルフレジを利用するお客様に対する共通ポイントの付与です。セルフレジを利用することで、お得感を得られるようにすれば、セルフレジを利用するお客様が増えるのと同時に満足度向上にもつながるでしょう。
また、リーフレットを配る、有人レジに並ぶお客様に声掛けするなど積極的にセルフレジの良さを知ってもらうことで満足度向上も望めるようになるでしょう。
そして、さらなる業務効率化や集客強化を実現させるうえでおすすめなのがJCBグループのtance株式会社が運営する「tance mall」です。
「tance mall」は、店舗運営に役立つサービスが見つかるプラットフォームで、訪日インバウンド向け集客サービスや、決済端末を広告メディアとして活用できるサービス、また業務効率化につながるPOSシステムやセルフオーダーシステムなど多様なサービスを掲載しています。
それぞれの店舗で必要なサービスを活用することで、集客強化や業務効率化につなげることが可能となります。
『tance mall』の詳細はこちら8 まとめ
セルフレジの導入は、時代のニーズに応じた店舗運営の革新を促進し、お客様と店舗双方にとって多くの利点をもたらす可能性があります。しかし、導入には慎重な検討と準備が必要であり、メリットとデメリットを十分に理解したうえで進めることが重要です。
導入時にかかるコストはもちろん、運用にかかるコストもしっかりと把握し、自社にとって最適なセルフレジの活用方法を実践していくことが欠かせません。
また同時に集客や決済業務の効率化も行えばさらなる高い効果も期待できます。これからセルフレジの導入を検討されている際は、他サービスとの併用もあわせて多角的に検討するようにしましょう。
- 記事の情報は当社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その確実性を保証したものではありません。
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