クレジットカードを便利に活用する
プライオリティ・パスとは?入会方法とラウンジを利用できるクレジットカードを紹介
公開日:2022年10月19日
プライオリティ・パスは、世界各国にある1,300ヵ所以上の空港ラウンジを利用できるサービスです。クレジットカードの中にはプライオリティ・パスが付帯しているカードもあり、旅行や出張で海外に行く機会が多い人におすすめです。
この記事では、プライオリティ・パスで受けられるサービスや利用料金、入会方法から使い方まで詳しく紹介します。
この記事でわかること
- プライオリティ・パスの概要
- プライオリティ・パスの入会方法と使い方
- プライオリティ・パスが付帯するクレジットカードを選ぶポイント
目次
プライオリティ・パスとは
「プライオリティ・パス」とは、世界148の国や地域にある1,300ヵ所以上の空港ラウンジを利用できる会員制サービスです。
空港ラウンジでは、飛行機の待機時間を静かなラウンジで、軽食やドリンクを楽しみながら、ゆったりと過ごせます。Wi-Fiや充電設備も整っているためパソコン作業もしやすく、出張や旅行の待ち時間を有効に活用できるでしょう。
プライオリティ・パスには年会費やプランに応じた利用料金がかかります。プライオリティ・パスが付帯されているクレジットカードは、プライオリティ・パスの年会費だけでなく、ラウンジ利用料金もカード会社が負担します。なかには、2歳以上の同伴者のラウンジ利用料がかかったり、同伴者の人数制限が設けられたりしているカードもあるので、利用前に確認しておきましょう。
プライオリティ・パスには3つのプランがある
プライオリティ・パスには3つの会員プランがあり、自分にとって最適なプランを選択できます。いずれのプランも同様のサービスが受けられますが、プランによって年会費や無料で利用できる回数が異なります。
各プランの年会費・利用料金は以下のとおりです。
プランは空港の利用頻度に応じて選ぶのがおすすめです。たとえば、年に数回旅行をする人は「スタンダード」、旅行や出張に行く機会が多い人は「スタンダード・プラス」や「プレステージ」を選ぶとよいでしょう。
プライオリティ・パスは国内外の空港で利用できる
プライオリティ・パスは国内外1,300ヵ所以上の空港で利用できます。日本国内では以下の空港ラウンジが対象です。
空港 | ラウンジ |
---|---|
成田国際空港 |
|
羽田国際空港 |
|
中部国際空港 |
|
福岡国際空港 |
|
- 2022年8月現在の情報です。
これらのラウンジ以外にも、空港内のレストランや店舗を割引料金で利用できる場合があります。
ただし、状況によってサービスを利用できなくなっているケースもあります。最新の利用状況はプライオリティ・パスのウェブサイトをご参照ください。
プライオリティ・パスで利用できるサービス
プライオリティ・パスでは主に以下のサービスを利用できます。
プライオリティ・パスの主なサービス
- 国内外にある1,300ヵ所以上の空港ラウンジの利用
- 軽食やアルコールを含むドリンクの提供
- Wi-Fiや充電設備・シャワーの利用
- 空港内のレストラン・ショップ・スパの優待割引
- オリジナル空港マップの利用
- 多言語スタッフによる電話サポート(24時間・365日)
これらのサービスを、会員だけでなく同伴者も利用できる点も魅力です。なお、同伴者の利用料金や受けられるサービスは、利用するラウンジによって異なります。クレジットカードによる違いもあるので、ラウンジ利用前には公式サイトで確認をしておきましょう。
利用できる空港ラウンジの違い
空港内のラウンジには、プライオリティ・パスで利用できるラウンジのほか「航空会社の搭乗クラスによって利用できるラウンジ」と「特定のクレジットカードで利用できるラウンジ」が存在します。プライオリティ・パスを持っているとこれらのラウンジも利用できる可能性があります。
航空会社のラウンジ
航空会社が運営するラウンジは、搭乗クラスや航空会社のマイレージプログラム会員が利用できます。
利用対象となる搭乗クラスや会員ステータス、サービス内容はラウンジによって異なりますが、飲食やドリンク、シャワーなどの基本的なサービスがあることが多いです。なかには、ファーストクラスなど上位の搭乗クラスでなければ利用できないラウンジもあります。
なお、プライオリティ・パスと提携している一部のビジネスクラスラウンジは、プライオリティ・パスで利用できる場合もあります。各空港のウェブサイトもしくはラウンジの入り口で確認してみましょう。
クレジットカードで利用できるラウンジ
空港には、「ゴールドカード」や「プラチナカード」といったランクの高いクレジットカードを持っている人が利用できる「カードラウンジ」もあります。カードラウンジは、複数のクレジットカード会社が共同運営しており、利用対象となるカードは空港のウェブサイトやラウンジの入り口で確認できます。
プライオリティ・パスが付帯するクレジットカードは、ランクが高いカードが多いため、カードラウンジも利用できるケースがほとんどです。一方、プライオリティ・パスだけではカードラウンジの利用はできないので注意しましょう。
カードラウンジのサービス内容や利用料金の有無はラウンジによって異なり、航空会社のラウンジに比べるとサービスが限定されていることが多いです。
プライオリティ・パスの利用方法
プライオリティ・パスの利用に向けて、入会方法・使い方を説明します。
プライオリティ・パスの使い方
- プライオリティ・パスに入会して会員証を受け取る
- プライオリティ・パスのウェブサイトで利用できるラウンジを確認する
- ラウンジの窓口でプライオリティ・パス(会員証)と搭乗券を掲示する
- 利用明細(同伴者の人数など)を確認し、サインして入室する
プライオリティ・パスを利用するには、まずはプライオリティ・パスに入会して会員証を受け取る必要があります。入会から会員証を受け取るまでの期間は、申し込む会社によって異なるので、利用予定がある場合は余裕をもって手続きを行いましょう。
プライオリティ・パスを他人に譲渡や貸与することはできませんが、利用料金を支払えば同伴者もラウンジの利用が可能です。
ラウンジでは「プライオリティ・パス会員証やデジタル版の会員証」と「有効な搭乗券」を掲示します。会員本人・同伴者の身分証明書の掲示を求められるケースもあるので、用意しておくと安心です。
なかには、運営会社の判断で利用人数を制限しているラウンジもあります。プライオリティ・パス専用アプリまたはウェブサイトで、事前に空室状況や営業時間の制限を確認しておきましょう。
プライオリティ・パスの入会方法
プライオリティ・パスの入会方法を説明します。以下いずれかの方法で申し込みが可能です。
- プライオリティ・パスのウェブサイトから申し込む
- クレジットカードの会員専用サービスから申し込む
プライオリティ・パスのウェブサイトから申し込む
プライオリティ・パスのウェブサイトから申し込む場合、会員ごとに年会費がかかります。支払い方法はクレジットカードのみ利用可能です。
クレジットカードの会員専用サービスから申し込む
プライオリティ・パスが付帯されたクレジットカードの場合は、カード会社の店舗窓口もしくはクレジットカードの会員専用ウェブサイトで申し込みが可能です。なお、クレジットカードに自動で付帯されるのではなく、プライオリティ・パスの申し込みが別途必要になるので注意しましょう。
クレジットカードはプライオリティ・パスを年会費無料にできるほか、最上級会員の「プレステージ(年会費429ドル)」を無料付帯しているカードも存在します。
プライオリティ・パスを利用する際の注意点
プライオリティ・パスの利用前に知っておきたい注意点を解説します。以下はクレジットカードの種類に関係なく注意が必要なので、事前に押さえておきましょう。
同伴者にラウンジ利用料金が発生する
プライオリティ・パスを持つ人の同伴者もラウンジの利用は可能ですが、利用料金がかかるラウンジがあります。子供の場合、2歳未満は無料、2歳以上は有料になるケースが多いです。
また、一部のラウンジでは、利用できる同伴者に人数制限が設けられています。プライオリティ・パスのウェブサイト内で、事前に確認しておきましょう。
プライオリティ・パスの発行に時間がかかる
プライオリティ・パスは、申し込み手続き後、会員カードが届くまでに2週間程度かかることが多いです。旅行や出張の予定がある場合は、できるだけ早めに申し込み手続きを進めることをおすすめします。
プライオリティ・パスが付帯するクレジットカードの場合も同様です。申し込み状況によっては2週間以上かかることもあるので、余裕をもって手続きを行いましょう。
プライオリティ・パスで利用できないラウンジがある
空港にはさまざまな会社が運営するラウンジがあります。プライオリティ・パスを持っているからといって、すべてのラウンジが利用できるわけではありません。
たとえば、クレジットカード会社が運営するラウンジは、プライオリティ・パスで利用することはできません。対象のクレジットカードを持っている会員のみ利用可能です。
航空会社が運営するラウンジには、プライオリティ・パスで利用できる場合もあります。利用の有無はラウンジによって異なるので、事前に航空会社のウェブサイトで確認しておきましょう。
プライオリティ・パスを付帯するカードがあっても申し込みが必要
クレジットカードのプライオリティ・パスは、自動付帯されているわけではありません。クレジットカードの申し込みとは別に、プライオリティ・パスの申し込みが必要となります。クレジットカードの申し込みだけではプライオリティ・パスを利用できないので注意しましょう。
プライオリティ・パスが付帯するクレジットカードを選ぶポイント
プライオリティ・パスが付帯するクレジットカードの多くは、プライオリティ・パスの年会費をカード会社が負担しています。
プライオリティ・パスは、プラチナ以上のランクのカードに付帯していることが多いです。カードの種類によっては「同伴者の料金」や「クレジットカード年会費」が異なるので、選ぶ際のポイントとして見ておきましょう。
同伴者の料金
基本的には2歳以上の同伴者は有料であることが多いですが、クレジットカードによっては同伴者の利用が無料になる特典が付くものもあります。同伴者と旅行や出張をする機会がある場合は「同伴者にも料金がかかるか」「同伴者の利用はいくらかかるか」も見ておくべきポイントです。
クレジットカードの年会費・プラン
クレジットカードの年会費は、毎年固定の出費となるため、ご自身の生活に負担にならない金額で選ぶことがポイントです。ただし、金額だけでなく、付帯するプライオリティ・パスの会員プランも確認することが大切です。「プレステージ」が付帯されているクレジットカードでラウンジを複数回利用するのであればよいですが、「スタンダード」で利用ごとに料金を支払うならば「年会費が安いからおトク」とはいえません。年会費・会員プランのバランスとフライトの利用頻度に合わせて選びましょう。
プライオリティ・パスが付帯したJCBプラチナ

JCBプラチナは、25歳以上(学生を除く)が申し込みできる年会費27,500円(税込)のカードです。
レストランのコースメニューが1名様分無料になる「グルメ・ベネフィット」や、世界の空港ラウンジを無料で利用可能な「プライオリティ・パス」、24時間・365日利用可能な「プラチナ・コンシェルジュデスク」など、プラチナカードならではのサービスが付帯しています。
保険については以下の通りです。
年会費(税込) | 27,500円 |
---|---|
申し込み対象年齢 | 25歳以上 |
旅行傷害保険 (死亡・後遺症の場合) |
海外 最高1億円(※1) 国内 最高1億円(※2) |
ショッピングガード保険 | 海外 年間最高500万円(※3) 国内 年間最高500万円(※3) |
JCBスマートフォン保険 | ディスプレイ破損 年間最高50,000円(1事故につき自己負担額10,000円)(※4) |
- 1「搭乗する公共交通乗用具」または「参加する募集型企画旅行」の料金を対象カードでお支払いになった場合、海外旅行傷害保険が適用されます。ただし募集型企画旅行の場合は日本出国前に対象カードを利用した場合に限ります。
- 2 「搭乗する公共交通乗用具」、「旅館、ホテル等の宿泊施設」、「参加する募集型企画旅行」の料金を事前に対象カードでお支払いになった場合、国内旅行傷害保険が適用されます。
- 3 1事故につき自己負担額3,000円
- 4 JCBスマートフォン保険の詳細は、下のページをご覧ください。
JCBスマートフォン保険ご案内サイト(L23210494)についてはこちら
JCBプラチナを利用して一定の条件を満たすと、最高クラスのサービスを受けられるブラックカード「JCB ザ・クラス」の招待が届く可能性があります。将来的にブラックカードを持ちたい方は、JCBプラチナを検討してみましょう。
プラチナカードとは?年会費や限度額と所有するメリットを解説
空港ラウンジを利用できるJCBゴールド

「JCBゴールド」は、JCBブランドの安心感・信頼感に加えてステータスの高さが魅力のゴールドカードです。WEB明細サービス「MyJチェック」に登録し海外で利用するとポイント還元率が2倍になります。
また、国内外の旅行傷害保険、ショッピングガード保険、JCBスマートフォン保険が付帯しており、補償内容や補償限度額が、一般カードよりも充実している点が特徴です。
旅行障害保険(死亡・後遺障害の場合) | 海外 | 最高1億円(※1) |
---|---|---|
国内 | 最高5,000万円(※2) | |
ショッピングガード保険 | 海外 | 年間最高500万円(1事故につき自己負担額3,000円) |
国内 | 年間最高500万円(1事故につき自己負担額3,000円) | |
JCBスマートフォン保険 | ディスプレイ破損 年間最高50,000円(1事故につき自己負担額10,000円)(※3) |
- 1 「搭乗する公共交通乗用具」または日本出国前に「参加する募集型企画旅行」の料金をJCBゴールドでお支払いになった場合、最高補償額は1億円。JCBゴールドでのお支払いがない場合には、補償の対象となりません。
- 2 「搭乗する公共交通乗用具」、「旅館、ホテル等の宿泊施設」、「参加する募集型企画旅行」の料金を事前にJCBゴールドでお支払いになった場合、国内旅行傷害保険が適用されます。
- 3 JCBスマートフォン保険の詳細は、下のページをご覧ください。
JCBスマートフォン保険ご案内サイト(L23210494)についてはこちら
また、国内の主要空港、およびハワイ ホノルルの国際空港内にあるカードラウンジも利用可能で、航空機に乗る機会が多い方にも向いています。
JCBゴールドを保持していれば、一定条件を満たした人限定でワンランク上のサービスが受けられる「JCBゴールド ザ・プレミア」への招待が届きます。クレジットカードを育てて、今後さらにステータスの高いカードを持ちたい人にもおすすめです。
ゴールドカードを持つメリット・デメリット|おすすめカードを比較
プライオリティ・パスが利用できるJCBゴールド ザ・プレミア

JCBゴールド ザ・プレミアは JCBゴールドをご利用中の方で一定の条件を満たした場合に入会可能となる招待制のクレジットカードです。プライオリティ・パスをはじめとするプレミアムなサービスを利用できます。
- プライオリティ・パスは、本会員のみ申し込めます。家族会員は申し込めません。同伴の方は、1名様につき2,200円(税込)で利用できます。
JCBゴールド ザ・プレミアには、以下のようにJCBゴールドの年会費とJCBゴールド ザ・プレミアのサービス年会費がかかります。
- JCBゴールド ザ・プレミアのサービス年会費:5,500円(税込)
- JCBゴールドのカード年会費:11,000円(税込)
ただし、年間100万円(税込)以上のショッピング利用で、サービス年会費5,500円(税込)が無料になります。家族会員は1名まで無料で、本会員と同様のサービスを受けられます。
JCBゴールド ザ・プレミアでは、日本各地のホテル・旅館に宿泊できるほか、京都駅ビル内でゆったりとくつろげる「JCB Lounge 京都」などの利用が可能です。
プライオリティ・パスの利用でゆとりのある時間を
プライオリティ・パスは、世界各国の快適なラウンジでゆとりある時間を楽しめ、旅の満足度を上げられるサービスです。
プラオリティ・パスが付帯するクレジットカードであれば、ラウンジ利用だけでなく、旅先で利用できるサービスや充実した補償が受けられます。国内外への旅行や出張が多く、飛行機の利用頻度が高い場合は、プライオリティ・パスが付帯されたクレジットカードをご検討ください。
よくある質問
-
プライオリティ・パスの会員証は申し込みからどれくらいで届きますか?
-
プライオリティ・パスの申し込み完了後、2週間前後で届くことが多いです。ただし、申し込み状況によっては3週間以上かかる場合もあります。
-
家族カードでもプライオリティ・パスのサービスを利用できますか?
-
クレジットカードによっては、家族カードでもプライオリティ・パスのサービスを利用できるものも存在します。カードの種類によって異なるので、カード会社のウェブサイトで確認してみましょう。
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- 掲載内容は予告なく変更となる場合があります。

- 【監修者】
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氏名:高柳政道(たかやなぎ まさみち)
資格:一級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP、DCプランナー2級一級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得後、2020年5月に金融コラムニストとして独立。企業に属さないFPとして投資商品の選び方を中心に情報を発信。
資産運用・生命保険・相続・ローンなど、多岐に渡るジャンルの執筆及び監修業務を手掛け、関わった記事数は500を超える。
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