クレジットカードを便利に活用する
プライオリティ・パスとは?付帯するクレジットカードと国内外で利用できるラウンジを紹介
更新日:2024年5月24日
プライオリティ・パスは、世界各国(地域)の空港ラウンジを利用できる会員サービスです。フライトまでの待ち時間を落ち着いた空間で快適に過ごしたい方なら、プライオリティ・パスが付帯されているクレジットカードの利用をおすすめします。
この記事では、プライオリティ・パスが利用できる主要な空港ラウンジや利用料金、入会方法から使い方まで詳しく紹介します。
この記事でわかること
- プライオリティ・パスで利用できるサービス
- プライオリティ・パスとそのほかの空港ラウンジ
- プライオリティ・パスの注意点
- 空港ラウンジサービスが利用できるおすすめのJCBカード
目次
プライオリティ・パスは世界の空港ラウンジを利用できる
プライオリティ・パスとは、約150の国と地域にある1,500ヵ所以上の空港ラウンジを利用できる会員サービスです。
空港ラウンジには、搭乗を待つまでのひとときをゆったり過ごしたい方、パソコンを開いて仕事を進めたい方のための落ち着いた空間が用意されています。
プライオリティ・パスの3種類の会員プラン
プライオリティ・パスには3種類の会員プランが設定されています。会員になるには、プライオリティ・パス公式ウェブサイトからの申し込みが必要です。
またクレジットカードのなかには、プライオリティ・パスが付帯されているものもあります。プライオリティ・パスの年会費のほか、利用のたびに発生するラウンジ利用料金もカード会社が負担します。
ランク | スタンダード | スタンダード・プラス | プレステージ |
---|---|---|---|
年会費 | 99ドル | 329ドル | 469ドル |
会員利用料金 | 各回35ドル | 10回まで無料 その後35ドル |
無料 |
同伴者利用料金 | 各回35ドル | 各回35ドル | 各回35ドル |
(ドル=USドル)
プライオリティ・パスで利用できるサービス
プライオリティ・パスが使える空港ラウンジでは、次のようなサービスを受けることができます。
- 軽食やアルコールを含むドリンク
- Wi-Fi、充電設備
- 会議室、電話・FAXなどのビジネスツール
- シャワーや休憩室、スパ
- 空港内レストラン、ショップの優待
- 新聞・雑誌の閲覧
- オリジナル空港マップの利用
- 多言語スタッフによる電話サポート(24時間・365日)
ただし、空港ラウンジによって提供されるサービスは異なります。プライオリティ・パスの公式ウェブサイトで、利用予定の空港ラウンジにある設備やサービスを確認しておくとよいでしょう。
【国内】プライオリティ・パスで利用できる空港
プライオリティ・パスにより利用できる日本国内の空港ラウンジは、次の通りです。
空港(都道府県) | ラウンジ(一部抜粋) |
---|---|
成田国際空港(千葉) |
|
羽田空港(東京) |
|
中部国際空港 セントレア(愛知) |
|
関西国際空港(大阪) |
|
福岡国際空港(福岡) |
|
- 2024年5月現在の情報です。
ラウンジのほかに、空港内で優待割引を受けられるレストランやショップなどもあります。ラウンジやレストランの場所、利用できるラウンジなどの情報は、プライオリティ・パスの公式サイトで事前に確認しましょう。
【海外】プライオリティ・パスで利用できる空港
プライオリティ・パスは、海外の多くの空港でも利用できます。代表的なラウンジをいくつかご紹介します。
空港(国・地域) | ラウンジ(一部抜粋) |
---|---|
チャンギ国際空港(シンガポール) |
|
アトランタ国際空港(アメリカ) |
|
仁川国際空港(韓国) |
|
- 2024年5月現在の情報です。
空港によってはラウンジのほか、休憩スペースやスパなどの利用も可能です。利用できるラウンジは変更される場合があるため、事前に公式サイトでの確認をおすすめします。
空港ラウンジには3つの種類がある
空港ラウンジには次の3種類があります。それぞれの特徴を紹介します。
種類 | 特徴 |
---|---|
プライオリティ・パス・ラウンジ |
|
カードラウンジ |
|
航空会社ラウンジ |
|
図のように、3種類のラウンジはすべて独立しているわけではありません。プライオリティ・パスがあれば、独自のプライオリティ・パス・ラウンジのほかにも、カードラウンジや航空会社ラウンジの一部を利用できるとイメージすればよいでしょう。
設置されている空港によって、ルールが異なる場合があります。利用前に、空港の公式サイトなどで条件を確認しておくと安心でしょう。
空港ラウンジとは?メリットと利用するための条件や注意点
3つの空港ラウンジの利用方法
プライオリティ・パスのラウンジとカードラウンジ、そして航空会社ラウンジの3種類は、それぞれ利用方法が異なります。
プライオリティ・パス・ラウンジ
- 空港ラウンジの利用方法:プライオリティ・パスの会員証と搭乗券またはアプリを提示
- 本人の利用料金:35USドルまたは無料(会員プランにより異なる)
- 同伴者の利用料金:35USドル
カードラウンジ
- 空港ラウンジの利用方法:利用対象のクレジットカードを提示する
- 本人の利用料金:無料(ゴールドカードなどを所有している場合)
- 同伴者の利用料金:家族カードがあれば無料になることも
航空会社ラウンジ
- 空港ラウンジの利用方法:搭乗券や航空会社のアプリ、利用対象のクレジットカードなどを提示
- 本人の利用料金:無料
- 同伴者の利用料金:カードのグレードや、会員ステータスによっては無料
プライオリティ・パスに関する注意点
プライオリティ・パスの利用前に知っておきたい注意点を確認しておきましょう。
無料で付帯しないクレジットカードもある
プライオリティ・パスはすべてのクレジットカードに無料で付帯するサービスではありません。一部には、有料での付帯となるクレジットカードもあります。
クレジットカードの発行を検討する際には、プライオリティ・パスが無料なのかを確認するとよいでしょう。
クレジットカードの発行とは別に申し込みが必要
プライオリティ・パスを利用するには、クレジットカードの発行手続きとは別に会員登録が必要です。
会員登録後にプライオリティ・パスのカードが発行されるほか、会員専用ページを利用できるようになります。
会員カードが届くまでに時間がかかる
プライオリティ・パスの会員カードは海外から郵送されるため、申し込み後から到着まで2週間程度かかります。
プライオリティ・パスで空港ラウンジを利用する際には、プライオリティ・パスの会員カード提示が必要です。旅行や出張が決まっている方は、余裕をもって登録を行いましょう。
すべての空港ラウンジが利用できるわけではない
1,500ヵ所以上の空港ラウンジが利用できるプライオリティ・パスですが、すべての空港ラウンジを利用できるわけではありません。国内の地方空港では恩恵を受けられないほか、空港内にあるラウンジのうち一部のみしか利用できない場合もあります。
特に初めての空港を訪れる前には、利用できる空港ラウンジがあるか確認してください。
同伴者は料金が発生する
一般的に、空港ラウンジを無料で利用できるのはクレジットカードの本会員のみです。同伴者が入室する際には、別途利用料金がかかります。
ただしステータスの高いカードを持っている場合に、同伴者が1名のみ無料となるケースもあります。JCBでは「JCB ザ・クラス」の本会員に適用されます。
プライオリティ・パスの入会方法
プライオリティ・パスの入会方法を説明します。次のいずれかの方法で申し込みが可能です。
クレジットカードの会員専用サービスから申し込む
プライオリティ・パスが付帯されたクレジットカードの場合は、カード会社の店舗窓口もしくはクレジットカードの会員専用ウェブサイトで申し込みが可能です。クレジットカードに自動で付帯されるのではなく、プライオリティ・パスの申し込みが別途必要になるため注意しましょう。
JCBカードでは、会員専用WEBサービス「MyJCB」よりお申し込みが可能です。
プライオリティ・パスのウェブサイトから申し込む
プライオリティ・パスのウェブサイトから申し込む場合、会員ごとに年会費がかかります。支払い方法はクレジットカードのみ利用できます。
プライオリティ・パスの利用手順
空港ラウンジに到着したら、窓口でプライオリティ・パスの会員証と搭乗券を掲示します。このほか身分証明書の提示を求められる場合もあります。
同伴者の有無などを確認し、利用者本人が利用伝票または、電子リーダー端末へサインを行ってから入室してください。運営会社によって利用人数を制限しているラウンジもあるため、プライオリティ・パス専用アプリや公式サイトで空室状況や利用条件を確認するとよいでしょう。
プライオリティ・パスが付帯するクレジットカードの選び方
プライオリティ・パスが付帯するクレジットカードは、次で紹介するポイントに注意して選ぶことがおすすめです。
プライオリティ・パスが無料で利用可能か
発行を検討しているクレジットカードが、プライオリティ・パスを無料で使えるのかは、必ず事前に確認してください。
また無料でも、空港ラウンジの利用回数を年間5回まで、10回までなどと制限しているクレジットカードもあります。出張や旅行の機会が多い方は特に注意が必要です。
JCBでは「JCBゴールド ザ・プレミア」「JCBプラチナ」「JCB ザ・クラス」でプライオリティ・パスを無料で利用できます。
同伴者の料金がいくらか
クレジットカードの種類やラウンジによって、同伴者の料金の扱いが異なります。家族や知人と一緒に旅行を計画している方は、利用する予定のラウンジで同伴者の料金がどうなるか、事前に確認しておくとよいでしょう。
JCBでは「JCB ザ・クラス」の会員は、プライオリティ・パスの利用において同伴者1名様まで無料。2名様以上の場合は、1名様につき2,200円(税込)で利用できます。
クレジットカードのサービス内容
プライオリティ・パスの付帯のほかにも、クレジットカードにどのようなサービスがあるかも確認しておきましょう。
たとえば「国内外の旅行傷害保険」や「ショッピングガード保険」などです。
クレジットカードの種類によって補償金額が異なるほか、海外のトラブルしか補償が受けられない場合もあるので、事前のチェックが必要です。
空港ラウンジサービスが利用できるおすすめのJCBカード4種類
JCBカードには、空港ラウンジを利用できるさまざまな種類のクレジットカードがあります。空港ラウンジを利用できるか、プライオリティ・パスが付いているかは次の表を参照してください。
カードの種類 | 空港ラウンジサービス | プライオリティ・パス |
---|---|---|
JCBゴールド |
◯ | ✕ |
JCBゴールド ザ・プレミア |
◯ | ◯ |
JCBプラチナ |
◯ | ◯ |
JCB ザ・クラス |
◯ | ◯ |
プライオリティ・パスで国内外の空港ラウンジを使いたい方に「JCBプラチナ」
JCBプラチナは、25歳以上(学生を除く)が申し込みできる年会費27,500円(税込)のカードです。
レストランのコースメニューが1名様分無料になる「グルメ・ベネフィット」や、世界の空港ラウンジ等を無料で利用可能な「プライオリティ・パス」、24時間・365日利用可能な「プラチナ・コンシェルジュデスク」など、プラチナカードならではのサービスが付帯しています。
JCBプラチナに付帯する保険については、以下の通りです。
旅行傷害保険(死亡・後遺障害の場合)(※1) | 海外 | 最高1億円 |
---|---|---|
国内 | 最高1億円 | |
ショッピングガード保険 | 海外 | 年間最高500万円(1事故につき自己負担額3,000円) |
国内 | 年間最高500万円(1事故につき自己負担額3,000円) | |
JCBスマートフォン保険 | ディスプレイ破損 年間最高50,000円(1事故につき自己負担額10,000円)(※2) |
- 1 保険の適用には条件があります。
詳しくは、旅行傷害保険の適用条件をご確認ください。
- 2 JCBスマートフォン保険の詳細は、下のページをご覧ください。
(CL242151)
JCBスマートフォン保険ご案内サイト(L2310494)についてはこちら
JCBプラチナを利用して一定の条件を満たすと、最高クラスのサービスを受けられるブラックカード「JCB ザ・クラス」の招待が届く可能性があります。将来的にブラックカードを持ちたい方は、JCBプラチナを検討してみましょう。
プラチナカードを持つ5つのメリット!優待特典や付帯サービスなどを紹介
国内の主要空港のラウンジが利用できる「JCBゴールド」
JCBゴールドは、JCBブランドの安心感・信頼感に加えてステータスの高さが魅力のゴールドカードです。WEB明細サービス「MyJチェック」に登録し海外利用をすると還元率が2倍になるほか、国内外の旅行傷害保険が充実しています。また、国内の主要空港、およびハワイ ホノルルのラウンジを無料で利用できるなど、国内旅行や出張が多い方に最適です。
またJCBゴールドを保持していれば、一定条件を満たした方限定でワンランク上のサービスが受けられる「JCBゴールド ザ・プレミア」への招待が届きます。クレジットカードを育てて、今後さらにステータスの高いカードを持ちたい方にもおすすめです。
プライオリティ・パスが付帯した招待制のゴールドカード「JCBゴールド ザ・プレミア」
「JCBゴールド ザ・プレミア」は、JCBゴールドを利用し、条件を満たした方を対象とした招待制(インビテーション)のゴールドカードです。会員専用WEBサービス「MyJCB」に登録し、招待メールが届いた方のみ申し込み可能です。
JCBゴールドとの大きな違いは、プライオリティ・パスが付帯されることです。
インビテーションを獲得する条件は次のいずれかを満たすことです。
- JCBゴールドを所有している方
- 2年連続で100万円(税込)以上ご利用、または1年で200万円(税込)以上ご利用の方
- 「MyJCB」に受信可能なEメールアドレスを登録している方
- 2025年の招待条件です。
JCBゴールド ザ・プレミアの特典は、JCBゴールドと比べてより豊富です。世界約150の国や地域、600を超える都市にある約1,500ヵ所以上の空港ラウンジ等が追加料金なしで利用できる「プライオリティ・パス」や、全国の上質なホテルの特別なプランを利用できる「JCBプレミアムステイプラン」などを付帯しています。
JCBゴールドの年会費11,000円(税込)に加え、JCBゴールド ザ・プレミアのサービス年会費5,500円(税込)が必要ですが、サービス年会費は年間100万円(税込)以上のショッピング利用で無料になります。
ゴールドよりもワンランク上のサービスを利用したい方は、JCBゴールドの利用実績を積み重ね、JCBゴールド ザ・プレミアのインビテーションを目指しましょう。
JCBのブラックカード「JCB ザ・クラス」
JCB ザ・クラスは、JCBのなかで最もステータスの高いクレジットカードです。プライオリティ・パスのほか、国内外の旅行に最高1億円補償の旅行傷害保険が付帯しています。
招待基準は非公開で、JCBゴールド、JCBゴールド ザ・プレミア、JCBプラチナを利用している方のうち、一定の条件を満たした方だけが招待を受けられる特別なブラックカードです。
サービスや特典が最も充実しており、旅の手配や予約などのサポートを受けられるコンシェルジュデスクをはじめ、グルメ・ベネフィット、プライオリティ・パスなどが付帯しています。
さらに、次のようなJCB ザ・クラス限定のサービスもあります。
サービス名 | サービス内容 |
---|---|
ザ・クラス メンバーズ・セレクション | 年に1度、厳選された商品をプレゼント |
ゴルファー保険 | ゴルフクラブ破損やケガ、ホールインワン・アルバトロス達成時の慣習として負担する費用の補償 |
一匙(ひとさじ) | 会員制・紹介制のお店の予約 |
- 2024年2月時点の情報です。
年会費が55,000円(税込)と高額な分、より特別感のある特典や優待を利用できるでしょう。
よくある質問
-
プライオリティ・パスとはどのようなサービスですか?
-
プライオリティ・パスとは、約150の国・地域にある1,500ヵ所以上の空港ラウンジを利用できる会員サービスです。種類によっては、プライオリティ・パスが無料で付帯されるクレジットカードもあります。
-
クレジットカードのプライオリティ・パスを使った場合同伴者の料金はどうなりますか?
-
一般的には、カードの名義人は無料でも、家族や知人などの同伴者は有料となります。ただし、クレジットカードの種類によっては同伴者も無料になる場合があります。
-
プライオリティ・パスとクレジットカードで利用できるラウンジの違いを教えてください
-
プライオリティ・パスを使って利用できるラウンジと、クレジットカードで利用できるラウンジ(「カードラウンジ」)は別物です。
プライオリティ・パスで利用できるカードラウンジのほうが、サービスが充実している傾向があります。また、プライオリティ・パスで利用できるラウンジは日本だけでなく、世界の約150の国と地域に広がっています。
-
プライオリティ・パスが付帯するクレジットカードのメリットは?
-
プライオリティ・パスを単独で申し込むと99~469USドルの年会費がかかりますが、無料で付帯しているクレジットカードを選べばプライオリティ・パスの年会費や利用料金はカード会社の負担となるため、おトクに利用できます。
プライオリティ・パスが付帯するクレジットカードは、ステータス性の高いものが中心であるため、年会費が必要な場合も多いでしょう。しかしプライオリティ・パスが付帯していることも考えると、空港を頻繁に利用する方にはメリットが大きいでしょう。
-
プライオリティ・パスは家族カードでも発行できますか?
-
家族カードでもプライオリティ・パスが発行できるかは、クレジットカード会社やカードの種類によって異なります。
JCBでは家族会員のプライオリティ・パスの発行はできませんが、「JCBザ・クラス」をお持ちの方は同伴者1名が無料でラウンジを利用できます。
充実した付帯サービスならJCB
- 掲載内容は予告なく変更となる場合があります。
- 【監修者】
-
氏名:高柳政道(たかやなぎ まさみち)
資格:一級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP、DCプランナー2級一級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得後、2020年5月に金融コラムニストとして独立。企業に属さないFPとして投資商品の選び方を中心に情報を発信。
資産運用・生命保険・相続・ローンなど、多岐に渡るジャンルの執筆及び監修業務を手掛け、関わった記事数は500を超える。
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プライオリティ・パスは、カード会員が同伴者を連れてラウンジに入ることができます。自分だけではなく同伴者も同様のサービスを受けられるのは、プライオリティ・パスの大きなメリットでしょう。ラウンジによってはシャワールームが利用できたり、アルコールを含むドリンクサービスが無料で利用できたりと、搭乗前の時間を有意義に過ごすことができるでしょう。プライオリティ・パスが付帯したクレジットカードを持てば年会費や利用料金が無料になるケースが多く、自分だけでプライオリティ・パスに申し込むよりお得に利用できる点もメリットです。