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法人カードの基本をおさえる

個人事業主も事業用のETCカードを発行できる!発行手順と仕訳方法も解説

公開日:2026年5月25日

個人事業主も事業用のETCカードを発行できる!発行手順と仕訳方法も解説

個人事業主も法人カードに申し込むことができ、事業用のETCカードも発行することができます。
開業したばかりの個人事業主も、法人カードやETCカードを発行できるため、利用機会がある方はぜひ申し込みをしてみましょう。
「ETCレーンを通過する」という点ではどのETCカードも同様ですが、そのほかに付帯するサービスやポイントシステムにどのような違いがあるのかを把握し、カードを選択することが大切です。

この記事でわかること

  • ETCカードには、クレジット機能あり・なしが存在し、どちらも個人事業主が発行できる
  • 法人カードに付帯するETCカードには、ETC専用カードよりも豊富な特典・サービスがある
  • 法人カードと会計ソフトなどを自動連携すれば、ETC利用時の手動による仕訳が不要になる

個人事業主が発行できるETCカードの種類

ETCカードは大きく分けて「クレジット機能があるもの」と「クレジット機能がないもの」の2種類があります。

ETCカードはクレジット機能の有無を選べる

各ETCカードの特徴は次の通りです。

ETCカードの種類クレジット機能ありクレジット機能なし
法人カードに付帯する
ETCカード
ETC法人カードETCコーポレートカードETCパーソナルカード
審査なし(※1)ありありあり
年会費
(1枚あたり)
ない場合が多いあり
(組合により異なる)
629円(税込)1,257円(税込)
発行手数料
出資金など
ない場合が多いあり
(組合により異なる)
ありなし
デポジットなしなしあり
平均利用月額を3~4倍した金額
あり
平均利用月額を4倍した金額
必要書類なし● 所得税確定申告書(開業届でも可)
● 車検証
● セットアップ証明書
● 代表者の運転免許証

など
● ETCコーポレートカード利用申込書
● 申込者の印鑑証明
● 保証人の印鑑証明
● 自動車車検証(写し)
など
申込書
  • 法人カードの新規発行には審査があります。

法人カードに付帯するETCカード

法人カードとは、個人事業主や法人が発行できる事業用のクレジットカードです。法人カードのサービスとして、ETCカードを発行できるものがあり、ETCカード発行時に審査はありません
ETCの利用料金は、法人カードの利用代金とあわせて引き落とされるかたちで支払います。
ETCカードが発行できる、個人事業主向けの法人カードはこちらで紹介しています。

クレジット機能なしのETC専用カード

クレジット機能がないETC専用カードは、種類によって発行元、サービスの内容が異なります。「法人ETCカード」「ETCコーポレートカード」「ETCパーソナルカード」の3種類があり、いずれも個人事業主でも申し込むことができます。

法人ETCカード

法人ETCカードは、高速情報協同組合や全国商工事業協同組合連合会などが発行する法人向けETCカードです。発行にあたり、クレジットカードのような審査はありませんが、各組合による独自の審査が実施されます。
ETCカードを発行する際には、出資金やカード発行手数料、取扱手数料がかかります。各種手数料は組合によって異なることが特徴です。また、出資金は脱退時に返金されます。

ETCコーポレートカード

ETCコーポレートカードは、東/中/西日本高速道路株式会社が発行する、法人向けETCカードです。大口、多頻度割引制度があるため、高速道路の利用機会が多い企業に向いています。
「コーポレートカード」という名称ですが、個人事業主も申し込みが可能です。
ETCコーポレートカードは、カードにあらかじめ車両情報を登録するため、登録車以外で利用することができません。
保証料(デポジット)として、支払見込月額の3~4倍に相当する額以上の支払いが必要です。

ETCパーソナルカード

ETCパーソナルカードは、東/中/西日本高速道路株式会社、首都高速道路株式会社、阪神高速道路株式会社、本州四国連絡高速道路株式会社の6社が共同して発行するETCカードです。
保証料(デポジット)は、平均利用月額の4倍の支払いを行います。発行手数料などは不要ですが、年会費として1,257円(税込)の支払いが必要です。

個人事業主が法人カード付帯のETCカードを使うメリット

個人事業主が法人カード付帯のETCカードを使うメリットは、次の通りです。

個人事業主が法人カード付帯のETCカードを使うメリット

交通費の管理がしやすい

高速道路の利用料金を現金で支払っている場合、ETCカードを利用することで交通費の管理がしやすくなります。高速道路利用分の現金を管理することがなくなり、経理作業の負担の軽減につながるでしょう。
区間や日付、利用料金といった情報は、法人カードの利用明細に記載されます。

プライベートの支出と区別できる

プライベートで利用するクレジットカードのETCカードでも、仕訳をすれば経費にできます。しかし、プライベートのクレジットカードの利用明細に記録されるため、計上漏れにつながってしまいます。
クレジットカードだけではなく、ETCカードもプライベート用、事業用と区別をすることで、利用明細が見づらい、経費の計上漏れといったこともなくなるでしょう。

レンタカーでも利用できる

法人カードに付帯するETCカードの場合、どの車でも利用することができます。
ETC車載器が設置されていればレンタカーや代車などでも利用できるため、出張などでも活用できます。

法人カードのポイントがためられる

法人カードに付帯するETCカードでは、ETCの利用料金は法人カードの利用代金とあわせて支払うため、ETC利用料金分のポイントを、法人カードで獲得できます。ためたポイントはカードの利用代金に充てるなどの方法があり、経費削減にもつなげられます。
また、ETCカードを「ETCマイレージサービス」に登録すれば、利用料金に応じたポイントが獲得できるほか、平日朝夕割引、深夜割引などが受けられることもメリットです。

法人カードの特典が利用できる

法人カードにはポイントシステムのほか、各種保険や空港ラウンジサービスなど、クレジットカード会社やカードごとにさまざまな特典が付帯されています。年会費無料の法人カードでも付帯されているため、コストパフォーマンスの高さを感じられるでしょう。
ETCカードのサービス以外にも法人カードならではの特典を受けられるのは、法人カードに付帯するETCカードのメリットです。

法人カード付帯のETCカードを使うメリットとしては、ポイントが貯まる、会計ソフトと連携すると明細が自動的に入力されるので業務効率化になるということがあります。カードのなかには年会費無料の一般カードの他、年会費はかかるものの空港ラウンジを無料で利用できるゴールドカード等もあります。ビジネスのニーズにあわせてカードを選べば、コストパフォーマンスも高くなりますよ!

監修者 飯田 道子
CFP認定者・一級ファイナンシャル・プランニング技能士
飯田 道子

ETCカードを発行できるビジネスカード「JCB Biz ONE」

個人事業主やフリーランス向けの法人カード「JCB Biz ONE」は、コストパフォーマンスを意識したい方に向いています。
一般カードは年会費が永年無料、ゴールドカードは通常5,500円(税込)ですが初年度は無料、年間100万円(税込)以上利用で翌年度も無料になります。どちらのカードも、いつでもポイントを2倍獲得できます。
「JCB Biz ONE」では、JCBのETCカード「ETCスルーカード」を1枚発行でき、初年度年会費無料、2年目以降は利用状況に応じて無料になります。
[2年目以降の年会費を無料にする条件(法人の場合)]

JCB Biz ONE 一般ETCスルーカードのお支払いが1回以上で無料
JCB Biz ONE ゴールド無条件で無料
  • 有料の場合は1枚ごとに550円(税込)

各種会計ソフトなどとの自動連携が可能になり、法人カード、ETCカードを利用した際の、手動の仕訳が不要です。「JCB Biz ONE」では、次の会計ソフトと自動連携できます。

自動連携できる会計ソフトの例

  • マネーフォワード クラウド会計
  • FXクラウドシリーズ
  • 弥生会計
  • freee会計
  • ソリマチ
  • MoneyLook

「JCB Biz ONE ゴールド」には、空港ラウンジサービスなどワンランク上のサービスを付帯しており、ビジネスシーンをより便利にしてくれるでしょう。

個人事業主がETCカードを使うときの注意点

ETCカードを利用するときは、次のポイントに注意しましょう。

仕訳を忘れないようにする

業務で高速道路を利用したときの料金を経費にする際は仕訳が必要です。
ETCレーン利用時、通過時に領収証書は発行されないため、仕訳を忘れないよう注意しましょう。
会計ソフトなどと自動連携できる法人カードであれば、カードの利用明細が自動的に会計ソフトに入力されるため、手動による仕訳が不要になります。これにより、ETCの利用料金も会計ソフトに自動的に入力されるため、入力漏れを防げます。

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経費として証明できる書類を発行する

高速道路は一般レーンであれば領収証書を発行できますが、ETCレーン通過時は発行されません。しかし利用料金を経費として計上するためには、書類を発行し保管する必要があります。
領収証書として認められるためには、次の項目が記載された書類を保管しましょう。

ETC利用時の領収書代わりに利用できる書類の必要項目

  • 書類発行元の名称(企業名)
  • 商品やサービスを購入した年月日
  • 利用金額
  • 購入した商品やサービスの内容

たとえば、法人カードの利用明細やETC利用照会サービスで発行できる書類、SA・PAにある「ETC利用履歴発行プリンタ」が領収証書として利用できます。

開業直後でも法人カード付帯のETCカードを発行できる?

開業直後の個人事業主も、法人カードの申し込みができるため、ETCカードの申し込みも可能です。
法人カードの新規入会時に審査は実施されますが、ETCカードの追加発行の際は別途審査はありません。
法人カードによっては、カードの新規入会と同時にETCカードの申し込みができます。

法人カード付帯のETCカードを発行する方法

法人カード付帯のETCカードは、「新規入会と同時に申し込む」または「発行後に追加で申し込む」の2パターンがあります。

法人カード付帯のETCカード発行手順

法人カードの新規入会と同時に申し込む際は、必要情報の記入欄にある「ETCカードを同時発行する」にチェックを入れます。なお、法人カードの審査に通過できなかった場合は、ETCカードも発行することができません。
追加で発行する場合は、任意のタイミングで申し込むことができます。申し込みから届くまでに1週間程度かかるため、ETCの利用予定がある場合は、時間に余裕をもって申し込みましょう。

法人カードの発行に必要な書類

ここでは「JCB法人カード」を例に、法人カードの新規入会に必要な書類を紹介します。

法人の本人確認書類の例

  • 現在事項全部証明書
  • 履歴事項全部証明書

法人代表者の本人確認書類の例

  • 運転免許証または運転経歴証明書
  • マイナンバー(個人番号)カード
  • 住民票の写し
  • 在留カード

本人確認書類について詳しく見る

なお、法人の本人確認書類に記載された本店所在地と、申し込み時に記入した所在地が異なる場合は、補完書類の提出も必要です。

補完書類の例

  • 公共料金の領収証書
  • 国税または地方税の領収証書または納税証明書
  • 社会保険料の領収証書
  • 本記事の審査・申込条件の情報は一般的な解説です。カードや発行会社により異なるため、実際の適用条件は各カードの公式サイトでご確認ください。

ETC利用料金の仕訳方法

ここでは、ETC利用時の仕訳と、ETCカード年会費の仕訳を紹介します。
まず、ETC利用時の仕訳の際に使う勘定科目は、「旅費交通費」や「車両費」です。どちらを使用しても問題ありませんが、統一しましょう。
また、ETC利用時の仕訳は、利用した日の仕訳と、法人カードの利用代金が引き落とされたときの2回の仕訳が必要です。
(例)10月1日にETC利用。2,000円支払ったときの仕訳

日付借方貸方
10月1日旅費交通費2,000円未払金2,000円

(例)11月10日に利用代金が口座から引き落とされたときの仕訳

日付借方貸方
11月10日未払金2,000円普通預金2,000円

ETCカードの利用料金を仕訳する際、ひと月分の利用をまとめて仕訳することも可能です。まとめて仕訳する場合でも、カードの利用明細書は必ず保管しておきましょう。
次に、ETCカードの年会費の仕訳方法です。
ETCカードのなかには年会費がかかるものがあり、その場合は毎年仕訳が必要です。使用する勘定科目は「支払手数料」「諸会費」「雑費」などがありますが、毎年統一して仕訳しましょう。
ここでは、ETCカードの年会費が金融機関の口座から引き落とされたときの仕訳例を紹介します。
(例)12月10日にETCカードの年会費500円を支払ったときの仕訳

日付借方貸方
12月10日支払手数料500円普通預金500円

個人事業主が法人カード付帯のETCカードを選ぶポイント

ETCカードの機能は、ETCレーンの通過と利用料金の精算であり、どのクレジットカード会社でも同じです。法人カードに関連する費用とサービスの内容を比較し、自分にあうものを選択しましょう。

年会費・発行手数料

ETCカードの年会費と、法人カードの年会費に注目しましょう。年会費が有料の場合、ETCカードは500円前後、法人カードは永年無料のほか、1,000円程度から数万円までさまざまです。
またETCカードの場合は、発行時に手数料がかかる場合があります。コストを抑えながらETCカード、法人カードを利用したい場合は、どちらも無料のものを選択しましょう。

必要なサービスが利用できるか

法人カードには、ETCカード以外にもさまざまなサービスが付帯されています。
自分がどのようなサービスを利用したいか、利用したサービスが付帯されている法人カードはどれかを確認して申し込みましょう。

よくある質問

個人事業主がETCカードを発行することはできますか?

個人事業主も、事業用のETCカードを発行することができます。
選択肢は、法人カードに付帯するETCカードと、ETC専用カードです。それぞれのETCカードの特徴は、こちらで紹介しています。

個人事業主がETCカードを複数発行することはできますか?

個人事業主向けの法人カードの場合、法人カード1枚につきETCカードの発行も1枚になることが多いでしょう。
複数枚所有したい場合は、種類の異なる法人カードを発行し、各カードでETCカードを発行するといった方法があります。

審査なしで発行できるETCカードはありますか?

法人カードに付帯するETCカードの場合、すでに法人カードを所有している状態でETCカードを追加発行する際に審査はありません。
法人カードの新規入会と同時にETCカードを申し込む場合は、法人カードの審査が実施されます。法人カードの審査に落ちてしまった場合、法人カード、ETCカードの両方が発行できません。
ETC専用カードの場合、クレジット機能がないためクレジットカードを発行する際の審査はありませんが、発行元独自の審査が実施されています。

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飯田 道子(いいだ みちこ)
【監修者】

氏名:飯田 道子(いいだ みちこ)
資格:ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、他

金融機関勤務を経て96年FP資格を取得。現在は各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっています。どの金融機関にも属さない独立系FPです。海外移住にも対応しており、特にカナダや韓国への移住や金融・保険情報を得意としています。

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