法人カードの基本をおさえる
法人用ETCカードの作り方・必要書類|選び方や年会費無料のETCカードも紹介
更新日:2026年3月5日

法人が利用できるETCカードを作る場合には、大きく2つの方法があります。ひとつは法人カード(クレジットカード)に付帯して発行するもの、もうひとつはクレジット機能なしのETC専用カードを個別に申し込む方法です。種類によって発行の手順や必要書類、審査の有無が異なるほか、サービスの内容やメリットにも違いがあります。まずは2種類の特徴を把握したうえで、自社にあうETCカードを選び申し込みましょう。
この記事でわかること
- 法人用ETCカードの種類
- 法人用ETCカードの作り方
- 法人カードに付帯するETCカードならではのメリット
目次
法人用ETCカードは種類によって作り方が異なる
法人用ETCカードには大きく2種類あり、それぞれ作り方が異なります。
ETC以外のカード決済をまとめて経理を効率化したいのかなど、自社の事情に合わせて最適なカードを選ぶことが重要です。
まずは、種類ごとの特徴を解説します。
クレジットカード(法人カード)に付帯するETCカード
法人カードにはETCカードを発行できるサービスがあり、クレジットカード会社が発行します。ETCカードの利用代金は、法人カードの利用代金とともに引き落としされます。
ETCカードの発行手数料や年会費の有無、発行可能枚数は法人カードの種類によって異なるため、商品概要を確認してみましょう。
クレジット機能なしのETC専用カード
クレジット機能なしのETCカードは、「法人ETCカード」「ETCコーポレートカード」「ETCパーソナルカード(パソカ)」の3種類があります。
| ETCカードの種類 | 法人ETCカード | ETCコーポレートカード | ETCパーソナルカード(パソカ) |
|---|---|---|---|
| ETCカード発行元 | 高速情報協同組合 など | 東/中/西日本高速道路株式会社 | 東/中/西日本高速道路株式会社、首都高速道路株式会社、阪神高速道路株式会社、本州四国連絡高速道路株式会社 |
| 支払方法 | 翌々月に口座振替 | 翌月に口座振替 | |
| 備考 | 個人事業主も発行可能 | 大口・多頻度利用割引がある | 利用金額とは別に デポジットの支払いが必要 |

法人がETCカードを作る4つのメリット。作り方や審査についても解説
法人用ETCカードの作り方と必要な書類
法人用ETCカードの作り方と必要書類は、それぞれ次の通りです。
法人カードを新規発行する場合
法人カードの新規発行と同時に、ETCカードを発行する方法があります。
法人カードと同時にETCカードを発行する場合、申し込みで必要情報を記入する際に、「ETCカードを同時発行する」などのチェックボックスに、チェックマークを入れ忘れないようにしましょう。
なお、法人カードの審査に落ちてしまうと、ETCカードの発行もできません。
必要な書類
法人カードと同時にETCカードを発行する場合、法人カードに申し込むときと同様に、法人の本人確認書類と、法人代表者の本人確認書類が必要です。また、利用代金を引き落とすための口座情報も必要になるため、通帳やキャッシュカードなども準備しておきましょう。
JCBの法人カードを発行する場合、次のような書類が必要です。
法人の本人確認書類の例
- 現在事項全部証明書
- 履歴事項全部証明書
法人代表者の本人確認書類の例
- 運転免許証または運転経歴証明書
- マイナンバー(個人番号)カード
- 住民票の写し
- 在留カード
なお、法人の本人確認書類に記載された本店所在地と、申し込み時に記入した所在地が異なる場合は、補完書類の提出も必要です。
補完書類の例
- 公共料金の領収証書
- 国税または地方税の領収証書または納税証明書
- 社会保険料の領収証書
持っている法人カードへ追加で発行する場合
すでに法人カードを所有しているときは、法人カードの会員専用ページやアプリから申し込み手続きが可能です。この場合、審査を別途受ける必要なく、ETCカードを発行できます。
クレジットカード会社により異なりますが、ETCカードが届くまで1週間程度かかります。
ETCカードを追加発行する場合は、新規発行時のような書類は不要です。
クレジット機能なしのETC専用カードの作り方と必要な書類
必要書類などの詳細は発行会社により異なりますが、クレジット機能なしのETCカードの作り方は次の通りです。
- 発行したいETCカードのウェブサイトにアクセス
- 申し込み(ウェブまたは書類を郵送)
- ETCカードが送られてくる
ETCパーソナルカードは、申し込み後にデポジットの振り込みも必要です。
必要な書類
法人は履歴事項全部証明書、個人事業主は所得税確定申告書や開業届の提出が必要です。
事業形態にかかわらず、車検証やETCセットアップ証明書、代表者の運転免許証のコピーの提出が求められます。
法人カード付帯のETCカードのメリット
ETCカードには大きく分けて2種類ありますが、法人カード付帯のETCカードには次のようなメリットがあります。
経理作業の効率化
高速道路などの有料道路の通行料金を現金で支払い、従業員が立て替えていた場合、その作業を省略できるのがETCカードです。
通行料金を現金払いにすると、発行された領収証書を経理担当者が受け取り、立て替えた分の金額を従業員に支払うといった作業が必要です。
ETCカードであればスムーズに通行できるだけではなく、経費精算の必要がなくなり、経理担当者、従業員双方の負担が軽減できるといったメリットがあります。
ETCカードはレンタカーや代車でも利用できる
法人カードに付帯するETCカードは、ETC車載器がついていれば社用車以外の車でも利用可能で、出張先のレンタカーや代車でもETCカードを活用できます。
なお、法人のETCカードを法人代表者などに許可なく私的利用すると、業務上横領罪になる可能性があるため、従業員などに取扱方法を周知しておくことが重要です。
ETCカードの利用で割引が受けられる
ETCカードを利用することで、「休日割引」「深夜割引」「平日朝夕割引」が受けられます。高速道路などの有料道路を利用する機会が多い企業では、経費削減につながりやすいでしょう。
なお、平日朝夕割引は、ETCマイレージサービスへの登録が条件であり事前登録が必要です。
ポイントがたまる
ETCカードを使うことで、利用代金に応じた法人カードのポイントがたまります。ほかにも、ETCマイレージサービスのポイントもためることができます。
法人カードのポイントは、法人カードの利用代金に充てたり、商品や提携ポイント、ギフト券との交換など、クレジットカード会社によってさまざまなものに交換可能です。
ETCマイレージサービスは、高速道路などの有料道路の通行料金に応じてポイントがたまるシステムです。サービスの利用には、「ETCマイレージサービス」に登録する必要があります。
ETCカードを発行できる法人カードの選び方
法人カードを新規発行する方は、次のポイントに注目して選んでみましょう。
ETCカードの発行枚数を確認する
法人カードによってETCカードを発行できる枚数が異なり、1枚のみ発行できるものもあれば、複数枚の発行が可能なものもあります。
個人事業主の方や、社用車が1台のみといった方であれば、ETCカードは1枚でも問題ないでしょう。社用車が複数台ある場合などは、ETCカードを複数枚発行できる法人カードを選択する必要があります。
何枚のETCカードが必要かを確認するとともに、発行できる枚数の上限も確認してみてください。
法人カード・ETCカードにかかるコスト(年会費・発行手数料)を確認する
法人カード、ETCカードにかかるコストには次のようなものがあります。
- 法人カードの年会費
- ETCカードの年会費
- ETCカードの発行手数料
すべて無料の法人カードもあれば、法人カードの年会費のみが必要で、ETCカードの年会費・発行手数料がかからないものもあります。コストを抑えながら利用したい方は、年会費、発行手数料ともに無料の法人カードを選択するのがおすすめです。
ゴールドカードなどグレードが高い法人カードの場合、特典やサービスが豊富な一方で年会費が有料なものもあります。自社にどのようなサービスが必要で、年間のコストはどれくらいを想定しているのかを考えたうえで法人カードを選択してみてください。
自社に必要なサービスがあるかを確認する
ETCカード以外にも、法人カードにはさまざまなサービスがあります。
従業員向けの法人カードを追加発行、旅行傷害保険や空港ラウンジサービスといった出張などに便利なサービス、ポイントシステムといったものです。
利得性やコスト以外にも、自社に必要なサービスがあるかを確認してみましょう。
ETCカードが発行できるJCBの法人カード
JCBが発行する法人カード(ビジネスカード)では、個人用の「ETCスルーカード」、法人用の「ETCスルーカードN」の申し込みができ、いずれも発行手数料、年会費は無料です。個人事業主やフリーランス向けの法人カードでは、「ETCスルーカード」の発行が可能です。
法人用のETCスルーカードNの場合、希望の枚数を発行できます。ETCカードの発行枚数、そのほかのサービス内容を確認し、法人カードを選択しましょう。
| カード名称 |
JCB一般法人カード |
JCBゴールド法人カード |
JCB Biz ONE一般 |
JCB Biz ONEゴールド |
|---|---|---|---|---|
| 申込対象 | 中小企業・個人事業主 | |||
| ETC 発行枚数・ 費用 | 指定の枚数 枚数制限なし 発行無料 | 1枚 発行無料 | ||
| 年会費 (税込) | 1,375円(税込) | 11,000円(税込) | 無料 | 5,500円(税込) |
中小企業の代表者・従業員向け「JCB法人カード」
「JCB法人カード」は、従業員50名未満の中小企業向けの法人カードですが、個人事業主の方も申し込みが可能です。JCB法人カードには、一般カード、ゴールドカード、プラチナカードの3種類があり、いずれもETCカードは指定の枚数を発行できます。
「JCB E-Co明細(イーコメイサイ)サービス」では、ETCスルーカードの利用履歴(走行日・利用区間・金額など)がウェブ上で確認でき、明細書の印刷、PDFでのデータ出力にも対応しています。
JCB法人カードは従業員向けの使用者カードの発行もでき、従業員にも法人カードを活用してもらいたい方にもおすすめです。
個人事業主・フリーランス向け「JCB Biz ONE」
「JCB Biz ONE」は、個人事業主やフリーランスの方向けの法人カードです。申し込み時に法人の本人確認書類が不要で、最短5分でカードの番号が発行可能です。
「JCB Biz ONE」では、法人カード1枚につき1枚のETCスルーカードを発行できます。
一般カードの年会費は永年無料、ゴールドカードは5,500円(税込)ですが初年度は無料、年間100万円(税込)以上の利用があれば、翌年度の年会費も無料になります。
一般カード、ゴールドカードともにポイントがいつでも2倍獲得できるため、法人カードでポイントをためて経費削減したい方にも便利です。

年会費無料の法人カードの選び方とデメリット。JCBのおすすめカードも紹介
【ETC専用カード】ETC利用料金の支払いを一本化できる「カードレスETCN」
「カードレスETCN」は、法人向けETCカード「ETCスルーカードN」の支払いのみに利用できるパーチェシングサービスです。カードレスETCNを活用することで、JCBから請求されるETCの利用代金をまとめて支払うことができ、精算業務の効率化につながります。
また、ETCスルーカードNの利用や精算に限定されるため、ほかのカード利用分と明細が混在せず、ETC関連費用を切り出して管理しやすい点もメリットです。
「JCB E-Co明細(イーコメイサイ)サービス」による利用履歴の確認、明細書の印刷、データ出力が可能なほか、各種経費精算システムへの自動連携ができ、データ入力の時間削減や漏れ防止も可能です。
カードレスETCNは企業年会費が33,000円(税込)、カードの発行はありません。
法人用ETCカードを利用する流れと注意点
法人用のETCカードの使い方は個人用と違いはなく、ETC車載器にETCカードを挿入し、ETCレーンを通過します。ETCカードを利用するためには、車にETC車載器を装備する必要があります。
一般レーン通過時は、高速道路などの有料道路から降りる際に領収証書を発行できますが、ETCレーンでは発行されません。この場合、領収証書の代わりにできる、クレジットカードの利用明細や、ETC利用紹介サービスの利用証明書などを発行しましょう。

ETCカード利用時の領収書を発行する方法。領収書の代わりになる書類を紹介
よくある質問
-
無料で利用できる法人用ETCカードはありますか?
-
法人カードに付帯するETCカードのなかには、ETCカードの年会費や発行手数料が無料のものもあります。
ETCカードにかかわる料金は、法人カードの種類やクレジットカード会社によって異なるため、発行前に確認しておきましょう。
JCBでは、年会費無料の「JCB Biz ONE 一般」を提供しています。 -
クレジット機能なしの法人用ETCカードはありますか?
-
「法人ETCカード」「ETCコーポレートカード」「ETCパーソナルカード(パソカ)」といったものは、クレジット機能なしのETC専用カードです。
なお、ETCパーソナルカードでは、平均利用月額の4ヵ月分のデポジット額を支払う必要があります。 -
審査なしで発行できる法人用ETCカードはありますか?
-
クレジット機能がないETCカードの場合、クレジットカードのような審査はありません。
法人カードの場合、すでに法人カードを発行しており、ETCカードを追加で発行する場合、審査なしで発行できます。 -
法人カードでETCカードを複数枚発行することはできますか?
-
法人カードの種類によって、ETCカードの発行可能枚数は異なります。
1枚のみ発行できるものもあれば、希望する枚数を発行できる法人カードもあります。
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- 掲載内容は予告なく変更となる場合があります。
- 【監修者】
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氏名:飯田 道子(いいだ みちこ)
資格:ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、他金融機関勤務を経て96年FP資格を取得。現在は各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっています。どの金融機関にも属さない独立系FPです。海外移住にも対応しており、特にカナダや韓国への移住や金融・保険情報を得意としています。
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法人向けETCカードを申し込むときには、どのような機能があるのか、年会費などのコストはどれくらいかかるのかを考えて決めることが大切です。法人向けETCカードのメリットは、ETCの支払いを一本化できることやデータ入力ミスの防止など清算業務の効率化が図れることです。申し込み時にポイントサービスが受けられるカードもありますので、自分たちがどのように使うのかをイメージし、最適の1枚を選ぶようにしてください。