法人カードの基本をおさえる
法人カードで税金を納付する方法!メリット・デメリットや手数料も解説
公開日:2026年7月31日

法人税などの税金は、法人カードで納付することができます。ただし地方税は、自治体によってクレジットカードの対応可否が異なるため注意しましょう。
法人カードで税金を納付するメリットは、ポイントを獲得できるほか、キャッシュフローの改善などがあります。納税の際は、注意点も把握したうえで法人カードを活用しましょう。
この記事でわかること
- クレジットカードで税金を納付する際は、決済手数料の支払いが必要
- 法人カードの活用方法次第では、決済手数料を支払ってもポイントでおトクになる
- クレジットカード会社によっては、付与されるポイントが通常より少なくなることがある
目次
- 記載の内容は2026年7月時点のものです。
法人カードで法人税などの税金を納付できる!
事業に関する税金は、法人カードを使って納付することができます。
たとえば国税の場合、「国税クレジットカードお支払サイト」を使用して納付しますが、このシステムではJCBをはじめとする5つの国際ブランドに対応しています。
各種税金は法人カードだけではなく、個人用のクレジットカードでも納付できます。事業に関する税金は法人カードで、個人に関する税金はプライベート用のクレジットカードで納付するというように、用途によって区別するのがおすすめです。
法人カードで納付できる税金の種類
法人カードで納付できる、事業に関する国税は次の通りです。
事業に関する国税の例
- 法人税
- 法人税(グループ通算・連結)
- 地方法人税
- 地方法人税(グループ通算・連結)
- 復興特別法人税
- 復興特別法人税(連結納税)
- 源泉所得税及復興特別所得税(告知分)
- 源泉所得税(告知分)
- 印紙税
- 登録免許税(告知分)
- 酒税
- たばこ税
- たばこ税及たばこ特別税
- 石油税
- 石油石炭税
- 電源開発促進税
- 揮発油税及地方道路税
- 揮発油税及地方揮発油税
- 消費税
- 自動車重量税(告知分)(※1)
- 1 社用車の場合
地方税の場合、都道府県や市区町村でクレジットカード払いに対応しているかは異なります。事業所がある自治体でクレジットカード払いが対応しているかを確認してみてください。
法人カードで税金を納付するメリット
法人カードで税金を納付することで、銀行振込や現金での納付と比較してさまざまなメリットを享受できます。
ポイントがためられる
法人カードは、利用代金に応じてポイントを獲得できるものがあります。税金を納付した際も、納付した金額に応じてポイントがためられます。
税金の種類によってはまとまった金額になるため、ポイントもためやすいでしょう。おトクさ重視の方にとって、法人カードを使った税金の納付は大きなメリットです。
現金を支払うタイミングを遅らせることができる
クレジットカードの仕組みとして、「支払ったタイミング」と「実際に現金が引き落とされるタイミング」には差があります。
法人カードを使って税金を納付し、現金を支払うタイミングを1~2ヵ月程度遅らせることができれば、キャッシュフローの改善につながります。
税金の納付やそのほかの支払いが重なったときなどは、現金が不足することもあるでしょう。そのようなときに現金を支払うタイミングを遅らせることができれば、無理なく支払いやすくなる点がメリットです。
納付時に現金を用意する必要がない
税金のなかでも法人税などは、まとまった金額になりやすいでしょう。
振り込みや納付書で支払う場合、現金を用意する必要があります。しかし、法人カードで納付する場合は、現金を引き出す必要がありません。
高額な現金を持ち歩くことは、盗難や紛失といったリスクがあります。現金に関する負担やリスクを軽減できるのは法人カードのメリットです。
金融機関に行かなくても24時間いつでも納付できる
税金は、金融機関やコンビニで納付することもできます。しかし、そのために店舗へ行かなければならないのは、忙しい方にとって面倒に感じるかもしれません。
法人カードで納付するのであれば、土・日・祝も含め、24時間いつでも好きな場所で納付が可能です。
納付した税金の記録を利用明細で確認できる
法人カードは、支払いをしたものの記録が利用明細に記録されます。そのため、税金をいつ・いくら納付したか知りたいとき、法人カードの利用明細から確認できます。
法人カードの利用明細はパソコンやスマートフォンで確認できることが一般的です。
カードの利用実績につながる
税金の納付はまとまった金額になりやすく、法人カードの利用実績を積みやすい点もメリットです。
法人カードのなかには、年間の利用金額に応じて年会費が無料になるものもあります。日々の事業に関する経費だけでなく、税金の納付も含めて法人カードに集約することで、効率よく利用実績を積み上げられるでしょう。
たとえば、「JCB Biz ONE ゴールドカード」では、年間100万円(税込)以上の利用で翌年度の年会費が無料になります。
なお、税金の納付が1年間の利用金額の対象となるかどうかは、クレジットカード会社によって異なります。利用実績を積む目的で法人カードで税金を納付する方は、事前に確認をしておきましょう。
法人カードで税金を納付するデメリット・注意点
法人カードによる納付にはメリットがある一方で、いくつかのデメリット、注意点があります。
手数料がかかる
国税を納付する際は、次のような手数料がかかります。
| 納付税額 | 決済手数料(税込) |
|---|---|
| 1~10,000円 | 99円 |
| 10,001~20,000円 | 198円 |
| 20,001~30,000円 | 297円 |
| 30,001~40,000円 | 396円 |
| 40,001~50,000円 | 495円 |
5万円を超える場合、納付税額1万円ごとに99円(税込)が加算されます。そのため、5万円を大幅に超える金額になると、その分、手数料の負担も増えます。
たとえば7万円であれば、5万円までの手数料495円(税込)に99円×2の198円が加算されて、合計693円(税込)の手数料の支払いが必要です。
法人カードによってはポイントがたまらない
法人カードによっては、税金の納付など通常のショッピング以外の支払いをすることで、付与されるポイントが少なくなることがあります。この場合、税金を納付してもポイントがたまりにくいため注意が必要です。
所有している、申し込もうとしている法人カードで、税金を納付した際のポイント付与が通常どおりかは納付前に確認しておきましょう。
なお、JCBの法人カードでは、税金の納付でも獲得できるポイントに変更はありません。
法人カードで支払いできる金額には上限がある
クレジットカードを使った納税は、一度の支払いで1,000万円未満の上限金額があります。
さらに、法人カードで支払いができる金額は、その法人カードに設定されている利用可能枠(限度額)によって決まります。法人カードに設定された利用可能枠が100万円の場合、100万円を超える支払いはできません。また、法人カードで支払いをしていた場合、その金額分の利用可能枠は減ります。
たとえば100万円の利用可能枠で、50万円をショッピングで利用していた場合、納付したい税金の金額が50万円を超えていれば、その法人カードでは支払いができません。
法人税などは高額になりやすいため、納付前に利用可能枠に余裕があるかを確認しましょう。必要に応じて、事前に増額申請をしておくことも検討してみてください。
領収証書の発行がなく、納税証明書の発行には時間がかかる場合がある
納付書払いなどでは、納付後に領収証書が発行されます。しかし、法人カードを使用して納付すると、領収証書が発行されません。
領収証書が必要なときは、「納税証明書」または、クレジットカードの利用明細などで代用することは可能です。融資や補助金などの各種申請を行う場合に必要な「納税証明書」は、別途請求する必要があります。納税証明書の発行の申し込みをしてから納税した情報が反映されるまでに、納税後1~3週間程度の時間がかかる場合があります。
急ぎで納税証明書を発行したい場合でも、請求するタイミングによってはすぐに受け取れない場合があるため注意しましょう。
法人カードで税金を納付するとどれくらいポイントがたまる?
ここでは、JCBの法人カード「JCB Biz ONE」を例に、国税を納付した際に獲得できるポイントを見ていきましょう。
- 利用加盟店や交換商品によりポイント付与条件や還元率、交換レートは異なる場合があります。
- 記載の内容は2026年5月時点のものです。
JCBの法人カードは、通常200円(税込)ごとに1ポイント獲得できます。1ポイントは最大1円相当です。「JCB Biz ONE」では、いつでもポイントを2倍獲得できるため、200円(税込)の利用で2ポイント獲得できます。
たとえば「JCB Biz ONE」で50,000円の国税を納付した場合、500ポイント(最大500円相当)を獲得できます。
決済手数料があってもポイントがあればおトクになる?
国税は、納付する金額に応じて決済手数料がかかります。ポイントを獲得することでおトクになるかどうかは、法人カードのポイント還元率によって異なります。
たとえば「JCB Biz ONE」のようにポイント還元率が1.0%以上の法人カードであれば、決済手数料に近い金額相当のポイントが獲得できます。納付税額によっては獲得できるポイントがやや下回りますが、ショッピングでも法人カードを利用することで、トータルで見ると獲得ポイントでおトクになるはずです。
さらにJCBの場合、店舗やサービスによって、獲得できるポイントの倍率がアップします。納税のほか、ショッピングやそのほかの支払いでも積極的に使用することで、より多くのポイントが獲得でき、おトクになるでしょう。
法人カードで税金を納付する手順
国税クレジットカードお支払サイトを使用して、国税を納付するときの手順は次の通りです。
- 「国税クレジットカードお支払サイト」で、納付税額に対して手数料がいくらになるかを確認
- 納付に必要な情報を入力
- 決済情報(クレジットカード情報)を入力
- 納付内容を確認
- 納付手続きが完了
納付の際は、クレジットカードの情報を入力します。クレジットカードやクレジットカードの情報がわかる会員専用アプリ、ページを準備しておくと入力がスムーズです。
納税証明書が必要な場合は、所轄の税務署で交付請求手続きを行いましょう。
税金の納付でポイントがたまる!そのほかの支払いにも便利なJCBの法人カード
法人カードを使った納税には、ポイントや利便性などのメリットがあります。法人カードは、納税以外でもビジネスシーンを便利にしてくれることが特長です。
たとえば、法人カードと会計ソフトを自動連携することで、法人カードの利用明細が自動的に会計ソフトに入力され、手動による入力が不要になります。
JCBの法人カードと自動連携できる会計ソフトは、次の通りです。
- マネーフォワード クラウド会計
- FXクラウドシリーズの「銀行信販データ受信機能」
- 弥生会計 オンライン
- freee会計
- ソリマチ
- MoneyLook
そのほかのメリットとして、法人カードには従業員向けの追加カードを発行できるものがあります。追加カードを発行することで、外出先や出張の際に、従業員が経費の支払いに活用できるため、立替精算が不要になるといったメリットもあります。
法人カードのなかには年会費が有料のものもありますが、年会費は経費として計上が可能で課税所得が減り、結果的に節税につながるといった点もメリットです。
これらのように、法人カードには支払い以外の利用シーンが幅広く、活用方法次第では便利さが増していきます。
いつでもポイントが2倍たまる!「JCB Biz ONE」
「JCB Biz ONE」は中小企業の経営者、個人事業主、フリーランスが申し込める法人カードです。
年会費は、「JCB Biz ONE 一般」は永年無料、「JCB Biz ONE ゴールド」は5,500円(税込)で初年度無料、年間100万円(税込)以上の利用で翌年度も無料になります。
JCBの法人カードで税金を納付した金額も、年間の利用額の対象です。年会費を抑えたい方は、税金や事業に関する支払いを法人カード1枚にまとめることで、年間100万円(税込)の利用を達成しやすくなるでしょう。
「JCB Biz ONE」はポイントがいつでも2倍たまるおトクさが魅力です。JCBの法人カードでは、税金のほか、公共料金などの支払いでもポイント倍率が変わりません。ショッピングのほか、税金の納付や公共料金の支払いでも積極的に活用することで、多くのポイントを獲得できるでしょう。
また、「JCB Biz ONE ゴールド」には、空港ラウンジサービスや各種保険が付帯している点も魅力です。
従業員にも法人カードを活用してもらうなら「JCB法人カード」
「JCB法人カード」は、中小企業の経営者向けの法人カードです。「JCB一般法人カード」と「JCBゴールド法人カード」の年会費は、次の通りです。
| JCB一般法人カード | JCBゴールド法人カード | |
|---|---|---|
| 年会費 (カード使用者1名様の場合) | 1,375円(税込) 初年度年会費無料 | 11,000円(税込) 初年度年会費無料 |
| 年会費 (使用者追加1名様ごとに) | 1,375円(税込) 1枚目のカードの年会費が無料の場合、 追加のカードも無料 | 3,300円(税込) 1枚目のカードの年会費が無料の場合、 追加のカードも無料 |
「JCB法人カード」は、従業員向けの追加カードを複数枚発行できます。代表者だけではなく、従業員も法人カードを利用する機会がある企業にとって、追加カードの発行は便利です。また、ETCカードも複数枚発行できるため、社用車が複数台ある、出張時にレンタカーを利用するといったときに役立ちます。
「JCB法人カード」は一般カード、ゴールドカードともに国内・海外の旅行傷害保険が付帯しています。さらに、ゴールドカードには空港ラウンジサービスも付帯しているため、出張機会がある企業で活躍するでしょう。
よくある質問
-
法人カードで税金を納付することはできますか?
-
法人カードを使って、各種税金の納付が可能です。
国税の多くは納付に対応していますが、地方税は自治体によって対応可否が異なります。 -
法人カードで税金を納付してもポイントを獲得できますか?
-
税金の納付でポイントを獲得できるかは、クレジットカード会社によって異なります。
クレジットカード会社によっては、付与されるポイントが通常よりも下がることがあるため注意が必要です。
なおJCBであれば、税金の場合でもポイント付与率が下がることはありません。 -
法人税をクレジットカードで納付するといくら手数料がかかりますか?
-
国税である法人税の場合、次の手数料の支払いが必要です。
- 1~10,000円:99円
- 10,001~20,000円:198円
- 20,001~30,000円:297円
- 30,001~40,000円:396円
- 40,001~50,000円:495円
5万円を超える場合、納付税額1万円ごとに99円(税込)の手数料が加算されます。
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-
氏名:高柳政道(たかやなぎ まさみち)
資格:一級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP、DCプランナー2級一級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得後、2020年5月に金融コラムニストとして独立。企業に属さないFPとして投資商品の選び方を中心に情報を発信。
資産運用・生命保険・相続・ローンなど、多岐に渡るジャンルの執筆及び監修業務を手掛け、関わった記事数は500を超える。
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