法人カードの基本をおさえる
法人カードの利用可能枠(限度額)が決まる要素。増枠方法も紹介
更新日:2026年7月17日

法人カードにも、個人向けのクレジットカードと同様に利用可能枠(限度額)が設定されています。十分な利用可能枠がある法人カードを選べば、仕入れや出張費など、事業用のさまざまな支払いに対応しやすくなるでしょう。
利用可能枠は発行されるカードごとに個別設定されますが、各カードに定められた金額の範囲内で決まります。そのため、申し込みの前に、ウェブサイトで利用可能枠の範囲を確認しておくことが大切です。
すでに法人カードを利用していて、利用可能枠が不足している、または今後不足する可能性がある場合は、利用可能枠の増枠を申し込むことも検討してみましょう。
この記事でわかること
- 法人カードの利用可能枠は、カードごとに下限と上限の金額が決定している
- 新規発行や前回の申請から一定期間以上経過していれば、利用可能枠の増枠申請が可能
- 法人カードの利用可能枠は、会員専用ページ、アプリや電話から申請できる
目次
法人カードの利用可能枠(限度額)とは
法人カードの利用可能枠(限度額)とは、そのカードで支払いに使える金額の上限を指します。たとえば、利用可能枠が100万円の法人カードであれば、100万円までの支払いが可能です。
上限に達した場合でも、利用金額の引き落としが行われると、その分の利用可能枠が回復し、再度支払いに利用できるようになります。
利用可能枠は、申し込み後、審査を経て個別に設定されますが、その金額はカードごとにあらかじめ決められた上限の範囲内で設定されます。なお、JCBの法人カードでは、このようなカードごとの利用可能枠を「総枠」と呼ぶことがあります。
| カード名称 | 利用可能枠 |
|---|---|
JCB一般法人カード | 10万〜500万円 (※1) |
JCBゴールド法人カード | 50万〜500万円 (※1) |
JCBプラチナ法人カード | 150万円〜 (※1) |
- 1 JCB法人カードを複数枚お持ちの場合、各カードにはそれぞれご利用可能枠の設定がありますが、同一発行会社のカードにおいて利用できる金額の合計は、カードの設定額のうちで最も高い金額の範囲内となります。一部対象とならないカードがあります。
「JCB一般法人カード」の利用可能枠は10万〜500万円、「JCBゴールド法人カード」の利用可能枠は50万〜500万円の範囲で個別に設定されます。「JCBプラチナ法人カード」は、最低150万円以上の利用可能枠を設定できます。
法人カードの利用可能枠(限度額)が決まる要素
法人カードの利用可能枠(限度額)は、主に3つの要素によって決まります。
法人カードのグレード
法人カードには、一般・ゴールド・プラチナといった複数のグレードがあり、グレードが高くなるほど、利用可能枠(限度額)の上限も高くなる傾向があります。なお、グレードによって違いがあるのは利用可能枠だけではなく、年会費や付帯サービスの内容なども異なります。
法人カードごとに設定されている範囲
各法人カードには、「10万〜150万円」などの利用可能枠(限度額)の範囲があらかじめ設定されており、個別の利用可能枠はこの範囲内で決定されます。
法人カードを発行した後、利用状況に応じて利用可能枠を増額することも可能です。
申込者・企業の情報を踏まえた審査結果
利用可能枠(限度額)は、審査を経てカードごとに決定されます。たとえば、利用可能枠の範囲が「10万〜150万円」の法人カードであれば、あるカードの利用可能枠は50万円、別のカードは100万円といったように、審査結果に応じてそれぞれ異なる金額が設定されることもあります。
審査では、申込者や企業の情報をもとに「クレジットカードの利用金額を支払う能力があるか」が確認され、その結果に応じて適切な利用可能枠が決まる仕組みです。

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法人カードの利用可能枠(限度額)はどれくらいがいい?
法人カードの利用可能枠(限度額)は、企業の利用状況によって異なりますが、目安としては、そのカードで支払う経費の1.5ヵ月分から3ヵ月分程度の枠があるとよいとされています。
クレジットカードは、「利用代金が引き落とされたとき、引き落とされた代金分の利用可能枠が戻る」という仕組みです。利用代金が引き落とされるまで利用可能枠は戻らないため、設定されている枠が1ヵ月分の経費の上限に近い、あるいは下回っていると、その法人カードで支払い続けることが難しくなります。
ここでは、毎月15日締め、翌月10日払い、利用可能枠30万円の法人カードを例に説明します。
5月15日までに上限の30万円を利用しても、引き落とされるのは6月10日です。そのため、5月16日から6月9日まで、この法人カードで支払うことができません。
たとえば30万円前後の経費を毎月平均的に利用する方は、経費の1.5ヵ月分から3ヵ月分程度、45万〜90万円以上の利用可能枠であれば、出費が増えた月でも対応しやすくなります。
ただし、実際は企業により異なるため、自社の状況に応じて過不足のない利用可能枠を設定することが大切です。
利用可能枠(限度額)は一時的な増額・継続的な増枠もできる
法人カードでは、利用可能枠(限度額)を、一時的に増額させる、または継続的に増枠させることができます。
一時的な増額では、税金や広告費など、突発的にまとまった金額の支払いをしたときや出張へ行ったなど、その月だけ通常よりも高額な支払いをしたときに向いています。
継続的な増枠は、法人カードの新規入会時よりも事業規模が拡大し、出費が増えたときなどに行うと便利です。
増枠は、審査を受ける必要があります。
また、増枠申請には「発行から一定期間が経過している」、「前回の増枠手続きから3ヵ月が経っている」といった条件が設けられている場合があります。法人カードの発行から間もないときは、増枠申請の条件も確認しておきましょう。
法人カードの利用可能枠(限度額)が低い理由
法人カードの利用可能枠(限度額)が低い理由には、次のようなことが考えられます。
- 法人を設立したばかり
- 個人事業主として開業したばかり
- 財務状況が安定していない
ただし、カード発行時に設定された利用可能枠が希望よりも少ない場合でも、一定期間の利用実績や支払状況に応じて、申請により増額できることもあります。

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法人カードの利用可能枠(限度額)を引き上げる方法
法人カードの利用可能枠(限度額)を引き上げる方法には、次の3つがあります。
会員専用ウェブサイト・アプリから増枠申請を行う
利用可能枠(限度額)の増額申請方法はカード会社によって異なりますが、会員専用ウェブサイトやアプリ、または電話で申し込む方法が一般的です。
増枠には審査がありますが、審査結果によっては希望した金額まで増額されないこともあります。
増額申請には条件が設けられている場合があるため、あらかじめ確認しておくことが大切です。たとえば、「カードの新規発行から一定期間が経過している」、「前回の増額手続きから3ヵ月が経っている」ことなどが条件となることがあります。
また、すでに各種クレジットカードに設定されている利用可能枠の上限に達している場合は、そもそも増額の申し込みができません。
利用可能枠(限度額)が自動的に引き上げられるときもある
法人カードによっては、申込者が特に設定や申請を行わなくても、自動的に利用可能枠(限度額)が引き上げられることがあります。こうした変更があった場合には、会員専用ウェブサイトやアプリ、メールなどを通じて通知されます。
他社の法人カードを発行する
今所有している法人カードの利用可能枠(限度額)を増枠するのではなく、新たに他社の法人カードを発行する方法もあります。
たとえば、今所有しているA社の法人カードで利用可能枠が50万円であっても、新たに発行するB社の法人カードに50万円の利用可能枠が設定されれば、合計100万円まで利用できます。
無計画に発行すると管理が困難になるため注意が必要ですが、必要に応じて自社にあう法人カードを追加で発行することで、ビジネスシーンをより便利にできるでしょう。

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法人カードの利用可能枠(限度額)を引き上げるコツ
今所有する法人カードで利用可能枠(限度額)を引き上げる際は、次のポイントを把握しておきましょう。
利用代金の支払いに遅れないようにする
利用可能枠(限度額)の大きさにかかわらず、法人カードは計画的に利用し、利用金額の支払いに遅れないよう意識することが大切です。支払いが遅れると、支払能力に不安があると判断される可能性があり、増額審査に通りにくくなる可能性があります。
また、支払いが遅れた場合には「遅延損害金」が発生します。遅延損害金とは、クレジットカード支払い日に支払いが行われなかった際に発生するお金のことです。支払い負担が増えることにもなるため、利用金額の支払いに遅れないよう注意しましょう。
- 本記事の情報は一般的な解説です。カードや発行会社により異なるため、実際の適用条件は各カードの公式サイトでご確認ください。
1枚の法人カードを使い続ける
複数の法人カードを発行せず1枚のみを利用したい方は、そのカードを使い続け、支払実績を積み重ねていく方法もあります。
まとまった利用金額と継続的な支払実績があることで、増額申請時の審査においても、よい影響が期待できるでしょう。
法人カードの追加カードごとに利用可能枠(限度額)を設定できる?
法人カードのなかには、追加カードごとに個別の利用可能枠(限度額)を設定できるものもあります。こうした機能を活用することで、業務内容や部署、役職などに応じて、それぞれのカードに適した利用可能枠を設定することが可能です。
また、あらかじめ上限を設けておくことで、予算の超過や不正利用のリスクを抑える効果も期待できます。
JCBの場合、追加カードごとに個別の制限を設けられるのは「JCBコーポレートカード」のみです。
追加カードの利用可能枠(限度額)は本会員と共有される
従業員向けの追加カードの利用可能枠(限度額)は、本会員と共有されます。そのため、追加したカードの枚数分、利用可能枠が増枠されることはありません。
本会員の法人カードに100万円の利用可能枠(限度額)が設定されている場合、追加カードを発行しても、増枠の申請をしない限りは、利用可能枠(限度額)は変わりません。
総枠は変わらないため、追加カードで支払いをする金額が増えてしまうと、利用可能枠(限度額)を圧迫してしまう可能性があります。利用可能枠が上限に達し支払いができなくなってしまわないよう、利用可能枠を事前に増枠することも検討してみてください。

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中小企業向けで従業員カードの追加発行も可能「JCB法人カード」
「JCB法人カード」は、主に中小企業や個人事業主の方向けの法人カードです。一般・ゴールド・プラチナの3種類があり、年会費や利用可能枠(限度額)が異なります。
| カードフェイス カード名 | ![]() JCB一般法人カード | ![]() JCBゴールド法人カード | ![]() JCBプラチナ法人カード |
|---|---|---|---|
| 年会費 | 1,375円(税込) 初年度年会費無料(※1) | 11,000円(税込) 初年度年会費無料(※1) | 33,000円(税込) |
| 追加カード 年会費 | 1,375円(税込)/枚 | 3,300円(税込)/枚 | 6,600円(税込)/枚 |
| 利用可能枠 | 10万〜500万円(※2) | 50万〜500万円(※2) | 150万円〜(※2) |
- 1 お切り替えの方は初年度年会費無料の対象となりません。
- 2 JCB法人カードを複数枚お持ちの場合、各カードにはそれぞれご利用可能枠の設定がありますが、同一発行会社のカードにおいて利用できる金額の合計は、カードの設定額のうちで最も高い金額の範囲内となります。一部対象とならないカードがあります。
利用可能枠は「JCB一般法人カード」が10万〜500万円、「JCBゴールド法人カード」は50万〜500万円です。「JCBプラチナ法人カード」は最低150万円〜となるため、利用可能枠の大きさを重視する方は検討してみるとよいでしょう。
また、「JCB法人カード」はすべてのグレードに国内・海外の旅行傷害保険を付帯しています。「JCBゴールド法人カード」では空港ラウンジサービス、「JCBプラチナ法人カード」ではさらにプライオリティ・パスも利用できるため、出張の機会がある方にも便利です。
個人事業主向けで最大500万円の利用可能枠(限度額)「JCB Biz ONE」
「JCB Biz ONE」は、法人代表者の方はもちろん、フリーランスや副業を含む個人事業主の方も申込可能な法人カードです。一般カードとゴールドの2種類があり、それぞれの年会費や利用可能枠(限度額)が異なります。
| JCB Biz ONE 一般 | JCB Biz ONE ゴールド | |
|---|---|---|
| 年会費 | 永年無料 | 5,500円(税込) 初年度年会費無料(※1) 年間100万円(税込)以上利用で翌年度も無料 |
| 利用可能枠 (限度額) | 10万〜500万円(※2) | 50万〜500万円(※2) |
- 1 お切り替えの方は初年度年会費無料の対象となりません。
- 2 Biz ONEの他にJCBカード(個人用)をお持ちの場合、各カードにはそれぞれご利用可能枠の設定がありますが、同一発行会社のカードにおいて利用できる金額の合計は、カードの設定額のうちで最も高い金額の範囲内となります。一部対象とならないカードがあります。
「JCB Biz ONE 一般」は年会費が永年無料のため、コストを抑えながら利用したい方に向いています。「JCB Biz ONE ゴールド」は年会費は通常5,500円(税込)ですが、初年度無料で、年間100万円(税込)以上の利用で翌年度の年会費も無料になります。
なお、「JCB Biz ONE」では追加カードの発行はできません。
JCBの法人カードで利用可能枠(限度額)を増枠する方法
JCBの法人カードで利用可能枠(限度額)を増枠する方法は、次の通りです。
「JCB Biz ONE」の場合
- 会員専用WEBサービス「MyJCB」、または電話で申し込み
- 審査(最短即日。審査内容によって数日かかる場合あり)
- 審査結果の連絡
利用可能枠の上限が定められていない「JCBプラチナ法人カード」「JCBコーポレートカード」「パーチェシングサービス」では、会員専用WEBサービス「MyJCB」からの申し込みは上限金額が500万円、電話申し込みの場合は上限なしになります。
なお、次に該当する場合、増枠申請ができません。
一時的な増額が申し込めない方
- スマリボに登録中の方
- 海外ショッピングリボ払いに登録中の方
- 海外ショッピング分割払いに登録中の方
継続的な増枠の申し込めない方
- 入会後6ヵ月以内の方
- 前回の増枠手続きより3ヵ月以内の方
- 現在設定されているご利用可能枠がJCB所定の上限枠に達している方
なお、「JCB法人カード」などカード裏面に「CORPORATE」の文字が書いてある法人カードでは、カード裏面もしくは法人カードご利用代金請求書に記載のカード発行会社までお問い合わせください。
よくある質問
-
法人カードの利用可能枠(限度額)の平均はどれくらいですか?
-
法人カードの利用可能枠(限度額)はカードのグレードによって異なりますが、10万〜500万円の範囲で設定されていることが多いです。個別の利用可能枠は、申し込み後に行われる審査によって決定されます。
-
法人カードの利用可能枠(限度額)を増枠する方法を教えてください
-
増額の申し込みは、会員専用のウェブサイトやアプリなどから行うことが可能です。増額には審査があり、審査に通過することで利用可能枠(限度額)の上限が引き上げられます。
なお、増額の申し込みには条件が設けられていることがあります。たとえば、法人カードの発行から一定期間が経過していることや、前回の増額手続きから3ヵ月が経っていることなどです。増額の申し込みをする前に条件も確認しておきましょう。 -
利用可能枠(限度額)なしの法人カードはありますか?
-
利用可能枠(限度額)の範囲が決められておらず、利用者ごとに個別で利用可能枠を設定できる法人カードもあります。また、最高数億円といった高額な利用可能枠を設定できる法人カードもあります。
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- 【監修者】
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氏名:飯田 道子(いいだ みちこ)
資格:ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、他金融機関勤務を経て96年FP資格を取得。現在は各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっています。どの金融機関にも属さない独立系FPです。海外移住にも対応しており、特にカナダや韓国への移住や金融・保険情報を得意としています。
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法人カードであっても個人カードと同じように利用可能枠(限度額)が設けられています。利用可能枠は個人の収支に相当する財務状況によって法人ごとに異なります。利用可能枠を引き上げるためには、返済に遅れないようにする、利用頻度を上げて支払実績をあげることなどが大切です。
カードを選ぶときには、利用可能枠がいくらまでか、ポイントのたまりやすさ、法人ならではのメリットのあるカードなのかを総合的に判断して決めるといいでしょう。