基礎知識
カードローンの限度額とは?借入可能額の上限と年収の関係性や引き上げ方法
更新日:2022年12月27日
カードローンには(ご利用可能枠、借入限度額)が設けられており、借りられるお金の上限が人によって異なります。借入額が上限に達した場合でも、再度審査に通れば限度額(ご利用可能枠)の引き上げが可能です。
本記事では、カードローンの限度額(ご利用可能枠)の決まり方について解説します。すでにカードローンを契約中で、限度額(ご利用可能枠)を引き上げるメリットや引き上げるときの注意点を知りたいという人も、ぜひチェックしてください。
この記事でわかること
- カードローンの限度額(ご利用可能枠)の決まり方
- カードローンの限度額(ご利用可能枠)を引き上げるメリット
- カードローンの限度額(ご利用可能枠)を引き上げるときの注意点
目次
カードローンの限度額(ご利用可能枠)とは?
カードローンには限度額(ご利用可能枠)が設けられており、それ以上のお金は借りられない仕組みになっています。
カードローン会社やサービスは、独自に貸付が可能な上限金額を定めており、その範囲内で申込者ごとに限度額(ご利用可能枠)を設定しています。申込者は、個人に設定された貸付可能額を限度に、1万円単位で借入が可能となります。
たとえば、JCBのカードローン「FAITH」では、貸付が可能な金額が最大で500万円までと決まっています。
その中で、個人に設定された貸付可能額が決まり、個人の返済能力や希望額によってご利用可能枠は変動します。それぞれの申請人が使えるカードローンの限度額は、法律やカードローン会社の基準によって決まるため、その金額は必ずしも一律ではありません。
カードローンの限度額(ご利用可能枠)はどう決まる?
カードローンの限度額(ご利用可能枠)は、主に次のような基準で決まります。
- 総量規制
- 申請人の属性
- 他社からの借入
総量規制
総量規制とは、過度な借入から消費者を守るために設けられた法律上の規制です。
「貸金業法」に、年収の3分の1を超える貸付が禁止される総量規制という規定があり、消費者に貸付を行う貸金業事業者を規制しています。
カードローンには大きく分けて、信販会社や消費者金融などの貸金業者が提供する「信販系カードローン」と、銀行や信用金庫が提供する「銀行系カードローン」の2種類があります。
貸金業法が適用される信販系カードローンは総量規制の対象になりますが、銀行系カードローンを運営する銀行や信用金庫は、貸金業法ではなく銀行法が適用されるので、総量規制の対象にはなりません。
ただし、貸付の上限金額は銀行系カードローンでも年収の3分の1以下になるケースが多い傾向にあります。
住宅ローンやマイカーローンなどは、例外的に総量規制の対象外とされています。
申請人の属性
次のような申請人の属性によっても、カードローンの限度額が変わります。
- 職業
- 年収
- 勤務先
- 勤務年数
- 家族構成
- 年齢
- 居住年数、形態
- 家賃や住宅ローンの負担額
- 収入形態(固定給、歩合給)
さまざまな属性によって限度額(ご利用可能枠)が決まりますが、ポイントは返済能力があるかどうかです。固定給が入る仕事に就いていた場合、収入が安定しているとみなされるため、返済能力があると判断されやすくなります。家族単位での返済能力もカードローンの限度額を決める判断材料のひとつです。
他社からの借入状況
他社のローンやカードローンを利用している場合、借入状況や過去に起きた入金の遅延などの返済トラブルが、限度額(ご利用可能枠)に影響することもあります。信用情報機関では審査の段階でデータベースを参照できるので、他社での借入や返済状況の確認が可能です。
また、過去から現在までの借入で返済の遅滞や未払い、債務整理を起こしていると審査に通りにくかったり、限度額が低くなったりする傾向にあるので注意が必要です。
限度額(ご利用可能枠)がいっぱいになったらどうなる?
限度額(ご利用可能枠)がいっぱいになると、それ以上の借入はできません。しかし、一部を返済すれば、その分の限度額が復活します。
たとえば、限度額が50万円だとして、限度額いっぱいの50万円を借りた場合、翌月にそのうちの10万円を返済すれば、返済した金額の分は新たに借入ができるようになります。
限度額(ご利用可能枠)を超えて借入したいときは?
カードローンの限度額(ご利用可能枠)を超えて借入をしたい場合は、契約後でも上限の引き上げ申請が可能です。
申請は、各サービスのウェブサイトや電話などで行えます。新規でカードローンを申し込む方法もありますが、既存のカードローンで増額したほうが、手続きがスムーズに進む可能性が高いです。
限度額(ご利用可能枠)の引き上げには審査がある
限度額(ご利用可能枠)の引き上げ申請を行うと、新規で申込をしたときと同じように、審査が再度行われます。審査の内容は基本的に新規の場合と同様で、返済の遅延など、信用情報に良くない記録が残っていたり、年収が下がっていたりする場合は、審査に通らない可能性があるので注意しましょう。
カードローンの限度額(ご利用可能枠)を引き上げるメリット
カードローンの限度額(ご利用可能枠)まで借入をする予定がなかったとしても、引き上げを申請することは可能です。限度額(ご利用可能枠)の引き上げには、主に2つのメリットがあります。
急な出費にも対応できる
借入をする予定がなくても、限度額を引き上げておけば急な出費があった場合にもすぐに対応できます。
用途が決まっている住宅ローンやマイカーローンとは異なり、カードローンの使い道は基本的に自由です。
趣味・レジャー・引っ越しなど、日常生活を送っていると、想定外の出費が発生することもあります。それにより、生活費が足りなくなってしまうこともあるでしょう。
カードローンの限度額(ご利用可能枠)が足りないと、必要になったときに使えないため、事前に引き上げの申請をしておくのも選択肢のひとつです。
限度額(ご利用可能枠)が大きいほど金利が低くなる
カードローンの金利は、限度額(ご利用可能枠)が大きいほど低くなる傾向にあります。そのため、複数のカードローン会社に借入をするよりも、ひとつのカードローン会社で増額するほうが金利の優遇を受けられる可能性が高いです。
カードローンの金利の仕組み|利息の計算方法と選び方を解説
たとえば、JCBのカードローン「FAITH」の限度額(ご利用可能枠)と金利の関係は下表の通りです。
<カードローン「FAITH」のご利用可能枠(限度額)および金利>
ご利用可能枠(限度額) | 金利 |
---|---|
500万円 | 4.40% |
400万~499万円 | 6.20% |
350万~399万円 | 6.90% |
250万~349万円 | 8.00% |
150万~249万円 | 10.50% |
~149万円 | 12.50% |
表を見ると、限度額(ご利用可能枠)が多いほうが、金利が低くなっていることがわかります。同じ金額を借り入れるなら、2つのカードローン会社から半額ずつ借りるよりも、1社からまとめて借りたほうが金利を抑えられる可能性があります。
たとえ1.00%の金利の差であっても、返済が長期に及ぶと支払総額の差はどんどん広がっていきます。
カードローンの限度額を引き上げるときの注意点
カードローンの限度額を引き上げるときの注意点は次の4つです。
- 申請時に虚偽の申告をするのは厳禁
- 必ずしも審査に通るとは限らない
- 希望通りの限度額(ご利用可能枠)を借入できない場合がある
- 収入証明書類の提出が求められる場合もある
申請時に虚偽の申告をするのは厳禁
審査に通りたいがために、これまでの借入状況や年収などに関して虚偽の申告をするのはやめましょう。
過去の借入や返済の状況などは信用情報機関に記録されるので、虚偽の申告をしてもすぐにわかります。また、本当に申告された勤務先に在籍しているかどうかの確認が行われる可能性もあります。
虚偽の申告をして信用を下げるよりも、誠実に利用することを心がけましょう。
必ずしも審査に通るとは限らない
限度額(ご利用可能枠)を引き上げられるかどうかは、審査によって決まります。カードローンの申込時の審査に通ったからといって、必ずしも限度額(ご利用可能枠)を引き上げるための審査にも通るとは限りません。
審査に通るための主なポイントは、次の4つです。
- 申込条件を満たしている
- 毎月安定した収入がある
- 総量規制をオーバーしていない
- 今まで返済の遅れなどがない
今後、限度額(ご利用可能枠)の引き上げが必要になる可能性があれば、審査を早めに受けておきましょう。
希望通りの限度額(ご利用可能枠)を借入できない場合がある
審査に通っても、希望通りの限度額(ご利用可能枠)にならないことがあります。限度額(ご利用可能枠)は本人の返済能力などによって決まるので、50万円の希望額を申請しても、審査の結果、10万円になる可能性もあります。
収入証明書類の提出が求められる場合もある
限度額(ご利用可能枠)を引き上げる申請の際に、法律によって収入証明書類の提出が求められるケースがあります。
収入証明書類の提出が求められるのは、借入金額が1社で50万円を超える場合と、借入金額が複数社で100万円を超える場合です。収入証明書類の提出方法はカードローン会社によって異なるため、各社のルールに沿って準備しましょう。
カ―ドローンは本当に必要な金額だけを利用しよう
カードローンは限度額(ご利用可能枠)の範囲内で借りることができ、増額の申請もできます。しかし、限度額(ご利用可能枠)が引き上げられると、つい多めに借入をしてしまうことがあるので注意が必要です。
審査に通って限度額(ご利用可能枠)が引き上げられても、必要以上の借入は行わないようにしましょう。また、無理のない返済計画を立ててから借り入れて、借入後は計画通りに返済することが大切です。
カードローンの返済方法は?仕組みや上手な返済のコツを解説
カードローンなら JCBのカードローン「FAITH」が便利
カードローンは限度額(ご利用可能枠)も気になるところですが、少しでも金利を抑えて借入を行い、返済の負担を軽減することも大切です。カードローンの利用を検討中なら、クレジットカードでお馴染みのJCBが提供するカードローン「FAITH」がおすすめです。
ここでは、「FAITH」のおすすめポイントを4点解説します。
- キャッシングリボ払いは4.40~12.50%の低金利(JCB比)
- キャッシング1回払いは年利5.00%の低金利」(JCB比)
- 最短即日で審査完了
- 近くのコンビニや銀行のATMで借入・返済が可能
年4.40~12.50%の低金利(JCB比)
JCBのカードローン「FAITH」は、限度額(ご利用可能枠)に応じて4.40~12.50%の年利が設定されています。クレジットカードに付帯のキャッシング1回払いの年利は15.00〜18.00%なので、少しでも低い金利で借りたいなら「FAITH」のほうがおトクです。また、「FAITH」の場合、5万円までの借入でキャッシング1回払いなら年利が5.00%なので、「今月は現金が必要だけど来月になれば返せる」という場合に利用すると金利を抑えることができます。
最短即日で審査完了
「FAITH」は最短即日で審査が完了するので、早く借入をしたい人にはとても便利なサービスです。借入までの流れは次の通りです。
申込時に「借入予約サービス」の利用を申請すると、カードが届く前であっても、審査から最短3日で借入が可能です。お支払い口座の設定は、郵送またはウェブで行えます。ウェブで申込の場合、口座をオンラインで指定すれば、本人確認書類の提出は不要になります。
審査は最短で申込の当日に完了し、メールで結果が届きます。収入証明書類をアップロードする必要がある場合は対応してください。
カードは申込から最短3営業日で届きます。
近くのコンビニや銀行のATMで借入・返済が可能
「FAITH」は提携するコンビニや金融機関が多いので、自宅近くのコンビニや銀行のATMでカードローンを利用できる可能性が高いです。ウェブまたは電話で申し込むと、最短数十秒で登録口座へ希望の金額を振り込むサービスもあります。
よくある質問
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カードローンの限度額(ご利用可能枠)とは何ですか?
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カードローン会社が貸付できる金額の上限です。カードローンには限度額(ご利用可能枠)が設けられており、上限を超えたお金は借りられない仕組みになっています。限度額(ご利用可能枠)の範囲内で、個人が借入できる金額が設定され、その中から1万円単位で借りることができます。
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カードローンの限度額(ご利用可能枠)はどのように決まりますか?
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限度額(ご利用可能枠)は、貸金業法の総量規制や申請人の属性、他社からの借入状況によって決まります。そのため、限度額(ご利用可能枠)は人によって異なります。
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カードローンの限度額(ご利用可能枠)いっぱいまで借りるとどうなりますか?
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限度額がいっぱいになると、それ以上の借入はできなくなります。ただし、借入している金額の一部を返済すると、その分の限度額(ご利用可能枠)が復活します。
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カードローンの限度額(ご利用可能枠)を引き上げる方法はありますか?
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契約中のカードローン会社のウェブサイトや電話などで申請できます。引き上げには審査があり、場合によっては審査に通らなかったり、希望の金額まで引き上げができなかったりする場合もあります。
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- 【監修者】
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氏名:小宮崇之(こみや たかし)
資格:CFP(R)(公認ファイナンシャルプランナー)、TLC(生命保険協会認定FP)、損害保険プランナー、証券外務員一種、日商簿記検定2級大学卒業後、信用金庫に入社。お客様と接する中で、中立的な立場によるアドバイスの必要性を感じ、保険代理店として独立することを決意。保険会社の代理店営業職、保険会社の研修生を経て2020年9月に保険代理店を設立。保険代理店の実務経験を活かした執筆業や講師業にも積極的に取り組んでいる。