ステータスカード
ブラックカードとは?年収など持つための条件と年会費・招待の受け方を解説
更新日:2025年9月24日
ブラックカードは、審査基準が厳しいといわれています。カード会社から招待を受けなければ申し込めないものがほとんどで、年会費も高額です。しかし、その分通常のクレジットカードにはない特典や優待サービスがあり、最高位にふさわしいステータス性と満足感が得られます。
年収や年齢などの明確な審査基準は明かされていませんが、招待を受けるための前提条件やクレジットカードの利用方法を把握しておくことが、ブラックカードを持つための近道になるでしょう。
この記事でわかること
- ブラックカードの特徴とメリット
- ブラックカードのインビテーション(招待)を受けるための条件
- ブラックカード所有者だけが得られる特典やサービス
目次
ブラックカードとは最高ランクのクレジットカード
ブラックカードとは、クレジットカードのなかでも最高位のステータスを持つカードです。
クレジットカードにはステータス性に応じて「ランク(グレード)」が設定されており、一般カード(ノーマルカード)、ゴールドカード、プラチナカード、ブラックカードの順に高くなります。
最高位のランクを誇るブラックカードには、以下のような特徴があります。
- 最高位のステータスが得られる
- 最高位にふさわしい特典や優待サービス、カード付帯保険などが充実
- ご利用可能枠(限度額)が大きい
- 年会費がほかのランクのカードと比較して高額
- ほとんどがインビテーション制(招待制)で入手する
ブラックカードを持つメリット
提供される特典やサービスを十分に活用することで、ブラックカードならではのメリットをより多く享受できるでしょう。
ステータス性が高い
ブラックカードを所有するためには、クレジットカードの利用実績や信用情報、年収など、さまざまな審査基準を満たす必要があります。そのため、持っていること自体が社会的信用の高さを示します。
ブラックカードのデザインはスタイリッシュで、見る人によってはひと目でわかります。ブラックカードを持つことで周囲にさりげなく信頼感を与え、公私ともに信用を獲得しやすくなるでしょう。
ご利用可能枠(限度額)が大きい
ご利用可能枠とは、クレジットカードを利用できる金額の上限を指します。ご利用可能枠が大きければ、高額な買い物も上限を気にし過ぎずにクレジットカードが使えます。
一般カードからプラチナカードの場合、ご利用可能枠は大きくても300万円程であることが多いでしょう。
ブラックカードであれば、カード会社によっては1億円近い高額なご利用可能枠が設定されるケースもあります。ただし、実際のご利用可能枠は審査結果により異なります。
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ハイクラスな特典やサービスが豊富
ブラックカードは、忙しく活躍されているビジネスパーソンにぴったりの特典やサービスが豊富です。
たとえば「コンシェルジュサービス」では、ビジネスにおける重要な会食があるとき、お店選びから予約までおまかせできます。その際は、メニューや接客の質の高さはもちろん、静かで話しやすい空間があるかといった観点も踏まえて提案してもらえます。そのほかにも、公共交通機関のチケット手配や宿泊施設の予約など、旅行や出張の多い方には便利なサービスといえるでしょう。
また、「旅行傷害保険」が充実していたり、「ゴルファー保険」など特定のシーンで生かせるサービスが付帯したりする場合があります。仕事はもちろん、プライベートでも、ブラックカードの会員だけが利用できるハイクラスな特典やサービスをフル活用することで、唯一無二の体験価値が得られるでしょう。
ブラックカードの特典やサービス
ブラックカードで受けられる特典やサービスは、カード会社により異なります。ブラックカード会員のみに提供される情報もあり、所有者ならではの楽しみになるでしょう。
24時間365日利用できるコンシェルジュサービス
コンシェルジュサービスとは秘書のような役割を果たすサービスです。プラチナカードやブラックカードなど、ハイステータスなクレジットカードに付帯しています。具体的には、以下のような依頼ができます。
- 飲食店や旅行・出張で宿泊するホテルや旅館のリサーチ、予約
- 新幹線や航空機など公共交通機関のチケット手配
飲食店をリサーチする時間が惜しいほど忙しいときや、初めて訪れる土地に旅行や出張へ行くときなど、特にビジネスパーソンにとっては便利なサービスです。
コンシェルジュサービスは24時間365日依頼できることも多く、旅行や出張で困った際の頼もしい存在といえるでしょう。
レストラン・宿泊施設の優待サービス
カード会社と提携するレストランや宿泊施設の優待サービスを受けられることも、ブラックカードの特典です。
レストランの場合、所定のコースを複数名で利用すると1名分の料金が無料、ブラックカード会員のみが楽しめる特別なプランへの招待などがあります。
宿泊施設であれば、会員専用価格での提供が受けられます。
日常生活から離れた特別な体験を求める方にとって、ブラックカードならではのレストランや宿泊施設の優待サービスは魅力的に感じられるでしょう。
国内外の空港ラウンジの利用
国内外の空港には、特定のクレジットカードで入室できる「カードラウンジ」や、「プライオリティ・パス」で入室できるラウンジがあります。
カードラウンジは、ゴールドカードまたはプラチナカード以上のクレジットカードを持つ方が入室できることが多く、ブラックカードの場合はさらに「同伴者も無料」となる場合もあります。
プライオリティ・パスとは、世界145の国や地域にある1,700ヵ所以上の空港ラウンジ等を利用できる会員制サービスです。ブラックカードの場合、プライオリティ・パスを無料で利用できるサービスが付帯していることが多いです。(別途申し込みが必要な場合があります。)
空港で飛行機を待っているとき、待ち合わせのときなどに落ち着いて過ごせるラウンジを利用するとよいでしょう。国内外の旅行の際、便利に感じられるはずです。
充実した付帯保険
クレジットカードに付帯する保険は、海外旅行傷害保険が中心ですが、上位ランクのカードには国内旅行傷害保険も付帯することが多いでしょう。さらにブラックカードの場合、一般カードやゴールドカードよりも補償金額が高額で、旅行傷害保険以外の保険が付帯していることも少なくありません。
ブラックカードをはじめとする、上位ランクのクレジットカードに付帯する保険の例は以下の通りです。
国内外の傷害保険(死亡・後遺障害、傷害や疾病による治療費用の保険)
事故によるケガ、病気といった万が一のトラブルが補償されます。
賠償責任保険
旅行期間中に他人にケガをさせたり、他人のモノを壊したりしたとき、被害者に対する法律上の賠償責任を補償します。
携行品損害保険
旅行期間中に身の回りのものが盗難や事故による破損などの被害に遭ったとき、補償を受けられます。
救護者費用等保険
旅行中の遭難による捜索費や、トラブルに遭った会員の家族が現地に駆けつけるための渡航費用などが補償されます。
航空機遅延保険
航空機の遅延や運休が発生して空港に足止めされた際、ホテルの客室料・飲食店の食事代が補償されます。
海外旅行や出張に行く機会が多いほど、ケガや病気をはじめとするトラブルに遭う可能性も高くなるでしょう。別途保険に加入する手続きや料金が不要であることは、クレジットカードに付帯する保険ならではの魅力です。
エンターテインメントやプレゼント
ブラックカードによっては、映画館や美術館のチケットがもらえたり、プレゼントを受け取れたりするサービスもあります。
提供しているエンターテインメントやプレゼントの内容は、カード会社のサービス内容や提携企業によって異なります。
具体的なサービス内容は、ブラックカードを所有する方だけが知ることになるでしょう。
JCBのブラックカード「JCB ザ・クラス」
JCBのブラックカード「JCB ザ・クラス」は招待制のクレジットカードです。

JCB ザ・クラスは、JCBのなかで最もステータスの高いクレジットカードです。限られた方が持つことのできる招待制のカードであり、明確な招待基準は非公開とされています。なお、JCBゴールド、JCBゴールド ザ・プレミア、JCBプラチナを利用している方のなかから、一定の条件を満たした方が対象です。
JCB ザ・クラスの年会費は55,000円(税込)。旅の手配や予約などのサポートを受けられるコンシェルジュデスクをはじめ、グルメ・ベネフィット、プライオリティ・パスなどが付帯しています。
ザ・クラス メンバーズ・セレクションは、年に一度JCB ザ・クラス会員がお好きな商品をひとつ選べる特別なサービスです。
なお、JCB ザ・クラスには、最高位のステータスカードならではの独自サービスがあります。ほかのレベルのカードでは味わえない、プレミアムな体験をお楽しみいただけるザ・クラス独自のサービス。その一部をご紹介します。
ザ・クラス メンバーズ・セレクション
年に1度、厳選された商品をお届けします。上質な品々のなかから、お好きな商品や体験をひとつ選べます。
ゴルファー保険
ゴルフクラブの破損やケガなど、ゴルフプレー中に起こるさまざまなリスクを補償します。また、日本国内のゴルフ場におけるホールインワンまたはアルバトロス達成の際の、贈呈記念品などの費用も補償します。
海外クルーズ優待サービス
プレミアムクラス、あるいはラグジュアリークラスの海外クルーズを「JCBトラベルデスク ザ・クラス専用ダイヤル」から申し込むと、特典がプレゼントされます。
そのほかにも、JCB ザ・クラスの会員の方が利用できるサービスには以下のものがあります。
- JCB スターダイニング byOMAKASE
- グルメ・ベネフィット
- プライオリティ・パス
- 2025年7月時点の情報です。
JCB スターダイニング byOMAKASEは、ミシュラン掲載の店舗をはじめとする予約困難店をオンラインで予約でき、特別価格で利用できるサービスです。グルメ・ベネフィットでは、国内の厳選したレストランで所定のコースメニューを2名様以上で予約すると、1名様分の料金が無料になります。
また、旅行や出張を快適にしてくれるのがプライオリティ・パスです。世界145の国や地域、600を超える都市にある1,700ヵ所以上の空港ラウンジ等を無料で利用でき、同伴者1名様まで無料である空港が多数あります。
これらは、数多くあるJCB ザ・クラス会員のサービスの一部で、もちろん、JCBゴールドやJCBプラチナ向けのサービスも利用できます。1年を通してさまざまなシーンで、ブラックカードならではのサービスを体験できるでしょう。
ブラックカードの発行方法とインビテーション(招待)を受ける方法
ブラックカードの多くは、インビテーション制(招待制)です。インビテーションとは、カード会社から、招待制のクレジットカードに対して入会検討の案内(招待)が行われることです。
インビテーションを受けるための前提条件は、第一にブラックカードを発行しているカード会社を選ぶことです。ゴールドやプラチナなどのクレジットカードに申し込み、一定額以上を利用しながら招待を待ちましょう。
ブラックカードを持つための条件・審査基準
ブラックカードを所持するための明確な条件や審査基準は存在しません。しかし、インビテーションが届く可能性を高くするためのポイントはあります。詳しく見ていきましょう。
年収・年齢など明確な審査基準は示されていない
インビテーションであっても、ブラックカードを手に入れるには審査を受ける必要があります。また、ブラックカードに関しても、ほかのランクのクレジットカードと同様、審査基準は明らかにされていません。そのため、「年収が何万円あればインビテーションが届く」といった年収の目安や、「何歳以上でなければブラックカードを持てない」などの基準も明確には示されていません。
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年間利用額が大きい
ゴールドカードやプラチナカードを持っていることに加え、年間利用額が大きいこともインビテーションを受ける重要なポイントになる可能性があります。
年間利用額においても、「1年間でいくら利用すればインビテーションが届く」といった明確な基準は明かされていません。ただし、年収に自信がない方でも、クレジットカードの年間利用額が多ければ、カード会社からインビテーションが届く可能性があります。
支払いの遅延がない
「口座にお金が足りず、利用代金の引き落としが間に合わなかった」「キャッシングサービス(※1)の返済に間に合わなかった」など、クレジットカードを利用するにあたり「遅延」がないこともポイントです。
一度でも支払いや返済の遅延をすると、インビテーションを受けられる可能性が低くなるかもしれません。こういった要素も重要だと考えておきましょう。
ブラックカードの取得は一見ハードルが高く感じられるかもしれませんが、決してあきらめる必要はありません。まずはゴールドカードなどの下位カードの取得からスタートし、日々の利用を通じて信用実績を積み重ねていくことが大切です。コツコツと実績を築いていくことで、将来的にインビテーションを受け取るチャンスが広がります。
最初の一歩を踏み出すことが、ブラックカードへの道を開く鍵です。
- 1 クレジットカードを利用して現金を借りるサービスのこと。
ブラックカードを目指すなら「JCBプラチナ」がおすすめ
ブラックカードが欲しい方は、プラチナカードを検討するとよいでしょう。プラチナカードを持ち、支払いや返済の遅延なく利用し続けることで、インビテーションを受けられる可能性が高まります。
JCBカードの場合は、「JCBゴールド」「JCBプラチナ」であれば招待なしで申し込みができ、「JCB ザ・クラス」のインビテーションを狙うことができます。

JCBプラチナは、20歳以上(学生を除く)が申し込みできる年会費27,500円(税込)のカードです。
レストランのコースメニューが1名様分無料になる「グルメ・ベネフィット」や、世界の空港ラウンジ等を無料で利用可能な「プライオリティ・パス」、24時間・365日利用可能な「プラチナ・コンシェルジュデスク」など、プラチナカードならではのサービスが付帯しています。
JCBプラチナを利用して一定の条件を満たすと、JCB最高峰のブラックカード「JCB ザ・クラス」の招待が届く可能性があります。将来的にブラックカードを持ちたい方は、JCBプラチナを検討してみましょう。
プラチナカードとは?年会費やメリット、作り方から入会・審査の条件まで解説
ハイステータスで特典豊富な「JCBゴールド」
プラチナカードのハードルが高く感じられる方は、まずゴールドカードから利用するのもよいでしょう。

JCBゴールドは、JCBブランドの安心感・信頼感に加えてステータスの高さが魅力のゴールドカードです。WEB明細サービス「MyJチェック」に登録し海外利用をすると還元率が2倍になるほか、国内外の旅行傷害保険やJCBスマートフォン保険が充実しています。また、国内の主要空港、およびハワイ ホノルルのラウンジを無料で利用できるなど、国内旅行や出張が多い方に最適です。
またJCBゴールドを保持していれば、一定条件を満たした方限定でワンランク上のサービスが受けられる「JCBゴールド ザ・プレミア」への招待が届きます。クレジットカードを育てて、今後さらにステータスの高いカードを持ちたい方にもおすすめです。
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よくある質問
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ブラックカードとはどのようなクレジットカードですか?
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ブラックカードとは、クレジットカードのなかでステータス性が最も高いカードです。多くのブラックカードは招待制で、誰でも持てるものではないことから特別感があります。
年会費は高額ですが、その分特典・優待サービスも豊富です。ブラックカードを有効活用すれば、年会費以上のサービスを受けられるでしょう。
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ブラックカードの年会費はいくらくらいですか?
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3万円のものもあれば、10万円、20万円以上のものもあります。
ブラックカードの年会費は、カード発行会社によって異なりますが、ゴールドカードやプラチナカードよりも高額な傾向にあります。
-
ブラックカードを持つための条件はありますか?
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ブラックカードを持つための条件は明かされていません。
多くのブラックカードは、カード会社からのインビテーション(招待)を受けることで申し込みできます。
ただし、ブラックカードの招待を受けて申し込んでも、審査が必要です。申し込み内容やクレジットカードの利用状況(支払いの遅延・年間利用額)によっては、審査に通過できない可能性もあります。
具体的な条件や審査基準は「ブラックカードを持つための条件・審査基準」で詳しく紹介しています。
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どれくらいの年収があればブラックカードを持てますか?
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クレジットカードの審査では年収も審査項目のひとつですが、ブラックカードを所有するための年収の目安は明らかにされていません。
カード会社が設けた条件を満たすことが、インビテーションの条件です。
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ブラックカードにはどのような特典やサービスがありますか?
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ブラックカードの種類により異なりますが、主に以下のような特典やサービスがあります。
- 24時間365日利用できるコンシェルジュサービス
- レストラン・宿泊施設の優待サービス
- 国内外の空港ラウンジの利用
- 充実した付帯保険
- エンターテインメントやプレゼント
優待サービスやプレゼントなどは、カード会社によって異なります。ブラックカード所有者だけがサービスの詳細を把握でき、毎年さまざまなイベントを楽しめるでしょう。
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少しでも早くブラックカードの招待を受ける方法はありますか?
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クレジットカードの審査基準はカード会社によって異なり、ブラックカードの招待を受けるための明確な方法はありません。
ブラックカードの招待を受けるために有効とされる方法には、ハイステータスなカードを継続的に利用すること、毎月ショッピングでカードを利用すること、クレジットカードの支払いやローンの返済に遅れないことなどが挙げられます。
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- 掲載内容は予告なく変更となる場合があります。

- 【監修者】
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氏名:楠本学(くすもとまなぶ)
資格:1級ファイナンシャル・プランニング技能士 AFP 証券外務員一種資格金融商品を販売しない独立系ファイナンシャルプランナーとして、資産運用・家計管理・住宅購入・保険見直しなど、次々と押し寄せる不安の波を、お客様の立場に立って将来にわたり安心できるアドバイスを行っている。
FP志望者の育成・教育にも携わっており、FP試験対策本も出版。日本FP協会主催「CFP30周年記念プロモーション動画コンテスト 最優秀賞受賞」
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ブラックカードは、クレジットカードの中でも最上位に位置づけられ、招待制によって申し込みできる特別なカードです。発行には高い年収や安定した職業だけでなく、長期にわたる良好なクレジット履歴や利用実績が求められます。年会費は高額ですが、グルメやホテルの優待、専任コンシェルジュによる細やかなサポートなど、上質で実用的な特典が多数用意されています。また、ブラックカードの保有は社会的信用の証ともされ、持つこと自体に強いステータス性があります。日々のカード利用を堅実に行い、信用と実績を積み上げていくことが、ブラックカードへの早道です。