法人カードの基本をおさえる
個人事業主はNISAを経費にできる?仕訳方法や確定申告、節税のポイントを解説
公開日:2026年7月31日

NISAは投資で得た利益が非課税になる制度です。個人事業主の資産形成にも役立ちますが、投資資金を経費にすることはできません。
NISA自体は所得税などを直接軽減する制度ではありませんが、所得控除や経費計上が可能なほかの制度と組み合わせることで、税負担を抑えながら資産形成を進められます。
この記事では、NISAを経費にできない理由や、事業用口座から資金を移した場合の仕訳方法、確定申告が必要となるケースについて解説します。NISAと併用を検討したい制度や節税効果を高めるポイントも紹介しますので、税負担を抑えたい方も参考にしてください。
- 本記事は、資産運用に関する情報提供を目的としており、投資の勧誘や特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。また、掲載内容は一般的な情報であり、将来の運用成果を保証するものではありません。投資や資産運用を行う際は、最新の情報をご確認のうえ、ご自身の責任において判断ください。
この記事でわかること
- NISAへの投資資金は事業に関連する支出ではないため、経費計上できない
- NISAの保有資産を売却した際の確定申告は不要だが、例外的に必要なケースもある
- 個人事業主の課税所得を減らせる制度としては、iDeCoや小規模企業共済などがある
目次
- 記載の内容は2026年7月時点のものです。
個人事業主のNISA投資資金は経費にできない
NISA口座に入金した資金や、株式や投資信託などを購入した費用は、いずれも経費にはなりません。
個人事業主における経費とは、事業の運営に必要な支出を指します。NISAは個人の資産形成を目的とした制度であり、事業とは関係のない支出にあたります。
なお、事業用口座からNISAへ資金を移した場合は、仕訳処理が必要です。
また、個人事業主が節税に活用できる制度として、iDeCoや小規模企業共済などがあります。各制度の詳細や具体的な節税効果については、こちらの章で詳しく解説しています。
NISAとは
NISA(少額投資非課税制度)とは、投資で得た利益に税金がかからない制度のことです。
通常、株式の売却益や投資信託の分配金などには20.315%の税金がかかります。しかし、NISA口座で運用した場合は、これらの運用益が非課税となるため、税負担を抑えながら資産形成を進めることができます。
NISAの仕組み
2023年までの「つみたてNISA」「一般NISA」などの制度は新規購入が終了し、2024年からは新NISAに一本化されました。
2024年以降のNISAでは、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの非課税枠が設けられています。それぞれの特徴を見ていきましょう。
- 1 金融庁の基準を満たした投資信託に限定
- 2 整理・監理銘柄、信託期間20年未満、毎月分配型の投資信託およびデリバティブ取引を用いた一定の投資信託等を除外
つみたて投資枠は、長期・積立・分散投資を前提とした投資信託が対象であり、比較的リスクを抑えやすいのが特徴です。成長投資枠では、個別株など、より幅広い金融商品への投資が可能です。
つみたて投資枠と成長投資枠は併用可能で、あわせて最大1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円)まで非課税で運用できます。新NISAでは非課税期間が無制限となり、長期的な視点で資産形成に取り組めるようになりました。
NISAの利用条件と始め方
NISAは、日本に居住する18歳以上(※1)であれば利用できます。証券会社や銀行などでNISA口座を開設すれば、投資を始められます。
ただし、NISA口座は1人1口座までで、複数の金融機関で同時に保有することはできません。
なお、NISAは個人の資産形成を目的とした制度であるため、事業資金とは切り離して管理する必要があります。
- 1 利用する年の1月1日時点で18歳以上の方が対象
個人事業主がNISAを活用するメリット
NISAへの投資資金は経費にならないものの、資産形成の観点では活用するメリットがあります。
主なメリットは次の2つです。
運用益が非課税のため効率的に資産形成できる
通常、株式や投資信託などの金融商品の売却益や配当金・分配金には、20.315%の税金がかかります。
たとえば、10万円の利益が出た場合、通常は約2万円が税金として差し引かれます。一方、NISA口座で運用した場合は、こうした運用益が非課税となるため、10万円をそのまま受け取ることが可能です。
個人事業主は、退職金制度や企業年金がないことも多く、自身で将来に備える必要があります。
NISAは、税負担を抑えながら長期的に資産形成を進められる制度であり、将来の資金づくりの選択肢のひとつとなるでしょう。
積立額の変更や一時停止が柔軟にできる
NISAでは、積立額の変更や積立の一時停止を比較的柔軟に行えます。そのため、収入状況にあわせて無理のない範囲で運用を続けることができます。
また、iDeCoのように原則60歳まで引き出せない制度とは異なり、必要に応じて売却・現金化できる点も特徴です。
急に事業資金が必要になった場合でも対応しやすく、資金繰りと両立しながら資産形成を進めやすい点は、個人事業主にとって大きなメリットといえるでしょう。NISAはあくまで私的な資産運用ですが、個人事業主は自己資金を「事業主借」として柔軟に事業資金へ回すことが可能です。
個人事業主がNISAを利用するデメリット・注意点
個人事業主がNISAを利用する際は、投資特有のリスクや実務上の注意点も把握しておく必要があります。
元本割れのリスクがある
NISAは長期・分散・積立によって比較的リスクを抑えながら運用できる制度ですが、あくまで投資であり、元本が保証されているわけではありません。
株式や投資信託などの価格は市場環境によって変動するため、購入時よりも価格が下がり、元本割れする可能性があります。特に、短期間で利益を出そうとすると価格変動の影響を受けやすくなるでしょう。
NISAによる資産運用を始める際は、余剰資金を使い、生活や事業に支障のない範囲で運用することが大切です。
損益通算や繰越控除はできない
通常、投資で損失が出た場合は、ほかの利益と相殺して税負担を軽減する「損益通算」や、損失を翌年以降に持ち越す「繰越控除」を利用できます。
たとえば、特定口座で10万円の利益があり、別の取引で7万円の損失が出た場合、損益通算により課税対象は3万円となります。
一方、NISA口座で損失が出ても、損益通算の対象にはなりません。そのため、特定口座で10万円の利益があり、NISA口座で7万円の損失があったとしても、10万円に対して20.315%の税金がかかります。
また、損失の繰越控除もNISAでは適用されないため、損失を翌年以降に持ち越して将来の利益と相殺することもできません。
このように、NISA口座は通常の課税口座とは税制上の扱いが異なる点を理解しておきましょう。
法人カードは積立投資に利用できない
証券会社によっては、NISAの積立購入にクレジットカードを利用できる場合があります。ただし、法人カードは利用できないことが一般的です。
事業用の支払いに法人カードを利用している場合も、NISAの購入では個人名義のカードを使用することになります。NISAの積立は個人カード、事業経費は法人カードと役割を分けると、管理しやすくなるでしょう。
プライベートと事業用の支払いを分けつつ、効率的に管理したい場合は、JCBの法人カードを活用すると便利です。
個人事業主がNISAで取引をした場合、確定申告は必要?
個人事業主に限らず、NISA口座で株式や投資信託などの金融商品を購入・売却した場合、原則として確定申告は不要です。NISA口座で発生した利益は非課税となるためです。
事業用口座の資金をNISAの投資に充てている場合も、NISA口座内の取引に関する確定申告の考え方は変わりません。
ただし、例外的に確定申告が必要となるケースもあります。
確定申告が必要になるケース
NISAは非課税制度であるため、取引に関する確定申告は原則不要です。ただし、次の2つのケースでは、申告が必要になることがあります。
- 配当金の受取方法を「株式数比例配分方式」以外に設定している場合
- 非課税期間終了後に課税口座へ移管された資産を売却し、利益が出た場合
なお、これらに該当し確定申告をする場合であっても、NISAでの運用は「事業」ではないため、利益を事業所得として計上することはありません。
ただし、投資資金を事業用口座から出している場合は、仕訳が必要です。
配当金の受取方法を「株式数比例配分方式」以外に設定している場合
NISAで配当金を非課税にするには、証券口座で配当金を受け取る「株式数比例配分方式」を選択する必要があります。
それ以外の方式を選択している場合は、NISA口座での運用であっても、利益に対して20.315%の税金がかかります。
| 配当金の受取方式 | 税金の扱い | 確定申告 |
|---|---|---|
| 株式数比例配分方式 | 非課税 | 不要 |
| 登録配当金受領口座方式 (銀行受取) | 課税 | 状況により必要 |
| 配当金領収証方式 (銀行・郵便局で受取) | 課税 | 状況により必要 |
銀行や郵便局で受取を選択し、税金が差し引かれていたとしても、確定申告は不要です。ただし、源泉徴収された税金の還付を受けたい場合は、確定申告を行う必要があります。
非課税期間終了後に課税口座へ移管された資産を売却し、利益が出た場合
2023年までの旧NISA制度では、つみたてNISAは20年間、一般NISAでは5年間の非課税期間が設けられていました。旧NISAを利用していた場合、非課税期間を過ぎると保有資産は課税口座(特定口座または一般口座)へ移管されるため、売却時に利益が出ると税金がかかります。
その際、移管先の口座の種類によっては確定申告が必要です。
| 口座の種類 | 確定申告の要否 |
|---|---|
| 特定口座 (源泉徴収あり) | 原則不要 (金融機関が代行) |
| 特定口座 (源泉徴収なし) | 必要 |
| 一般口座 | 必要 |
移管先が「特定口座(源泉徴収あり)」の場合、売却して利益が出ても確定申告は必要ありません。一方、「一般口座」や「特定口座(源泉徴収なし)」の場合は、確定申告が必要です。
移管先の口座は証券会社のマイページなどで確認できます。旧NISAの資産を保有している人は、自分が利用している口座の種類を確認しておきましょう。
事業用口座からNISAへ資金を移した場合の仕訳方法
NISAは個人事業主の経費にはなりませんが、事業用口座の資金をNISAの投資に充てた場合は、会計処理が必要です。
この場合、事業用の資金をプライベートの支出に充てたことになるため、「事業主貸」で処理します。
[事業用口座からNISAの積立金額50,000円を支払った場合の仕訳例]
| 借方 | 貸方 | ||
|---|---|---|---|
| 事業主貸 | 50,000円 | 普通預金 | 50,000円 |
一方、プライベート用の口座からNISAの投資資金を支払った場合は、仕訳は不要です。
事業用口座からNISA口座へ資金を移動させる場合は、その都度仕訳が必要になります。あらかじめ「事業用」と「個人用」の口座や支払い手段を分けておくと、管理しやすいでしょう。事業経費の支払いは、法人カードに集約すると経理業務を効率化できます。
経費計上や所得控除が可能!個人事業主がNISAとあわせて検討したい制度
NISAは個人事業主の資産形成に役立つ非課税制度ですが、投資資金の経費計上や、所得控除はできません。
そのため、税負担を抑えながら将来に備えたい場合は、NISAとあわせてほかの税制優遇制度を検討する方法が有効です。
ここでは、個人事業主が活用しやすい代表的な制度を紹介します。
NISAは運用益が非課税となる制度であり、所得税などの軽減効果はありません。一方、ほかの制度は掛金を所得から差し引くことで、所得税や住民税の軽減につながる点が特徴です。
制度ごとに税制メリットの仕組みや資金の拘束期間が異なるため、自身の収入状況や将来設計にあわせて検討しましょう。
iDeCo
iDeCoは、自分で掛金を拠出・運用して老後資金を準備する年金制度です。原則65歳未満まで加入でき、一定の加入期間を満たせば60歳以降に老齢給付金を受け取れます。掛金は全額が所得控除の対象となり、運用益も非課税のため、税制面でのメリットが大きい制度といえるでしょう。
ただし、原則として60歳まで引き出せないため、老後資金として運用する必要があります。
小規模企業共済
小規模企業共済は、個人事業主や小規模法人の経営者向けの退職金制度です。掛金は月1,000~70,000円まで500円単位で設定でき、加入後の増減も可能です。
掛金は全額が所得控除の対象となるため、所得税・住民税の軽減につながります。共済金は退職・廃業時に受け取りが可能で、「一括」「分割」「一括と分割の併用」から選択できます。
一括受取は退職所得扱い、分割受取は公的年金等の雑所得扱いとなり、それぞれ退職所得控除や公的年金等控除を受けられるため、税制メリットを得られるのが特徴です。
経営セーフティ共済
経営セーフティ共済は、取引先の倒産に備えるための共済制度です。万が一、取引先の倒産で売掛金などが回収できなくなった場合は、無担保・無保証人で共済金の借り入れができます。
掛金は月5,000〜20万円の範囲で設定でき、5,000円単位で増額・減額が可能です。
個人事業主の場合、掛金は全額を経費として計上できるため、所得税や住民税などの税負担を軽減できます。所得控除ではなく経費計上ができるため、iDeCoや小規模企業共済などと異なり、国民健康保険料などの負担が抑えられる可能性がある点もメリットです。
解約時は、12ヵ月以上納付していれば掛金総額の8割以上、40ヵ月以上であれば全額が解約返戻金として受け取れます。一方、12ヵ月未満で解約した場合は返戻金を受け取れず、支払った掛金がすべて掛け捨てになります。
解約返戻金は事業所得として扱われるため、受け取り時には全額が課税対象となり、ほかの制度のような、受け取り時の税制メリットはありません。掛金によって税負担を軽くできる一方、解約時には課税される点を理解しておきましょう。
なお、2024年10月1日以降に解約して再加入する場合は、解約日から2年経過するまでの間は、掛金を経費計上できません。
国民年金基金
国民年金基金は、国民年金に上乗せして年金を受け取る制度です。将来受け取る年金額が確定しているのが特徴です。
掛金は全額が社会保険料控除の対象となり、所得税・住民税の軽減につながります。原則として途中解約ができないため、長期的な資金計画を立てたうえで検討する必要があります。
また、個人事業主などの自営業者は、国民年金基金とiDeCo、国民年金の付加保険料の合計で月68,000円が掛金の上限となるため、あらかじめ確認しておきましょう。
ふるさと納税
ふるさと納税は、自治体に寄附を行うことで寄附金控除を受けられる制度です。所得に応じた上限の範囲内であれば、実質2,000円の自己負担で返礼品を受け取れます。
事業に必要な支出ではないため必要経費にはならないものの、「寄附金控除」として所得控除の対象となり、所得税や住民税の軽減につながります。
NISAのような資産形成制度ではありませんが、毎年の税負担を調整する手段として併用するとよいでしょう。

個人事業主が加入できる社会保険とは?保障をカバーする手段も解説
個人事業主はiDeCo・小規模企業共済でいくら節税できる?
iDeCoや小規模企業共済、経営セーフティ共済、国民年金基金は、掛金を所得控除または必要経費として差し引ける点が共通しています。差し引いた後の所得に税率が適用されるため、所得税・住民税の軽減につながります。
掛金を月1万~3万円とした場合に、年間の税負担(所得税・復興特別所得税・住民税)がどの程度軽減されるかを、次の表で確認してみましょう。
| 課税所得 | 税率 | 各掛金による税負担の軽減額 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 所得税 | 復興特別所得税 | 住民税 | 掛金 月1万円 | 掛金 月2万円 | 掛金 月3万円 | |
| 195万円未満 | 5% | 所得税率×2.1% | 10% | 18,126円 | 36,252円 | 54,378円 |
| 195万円以上~330万円未満 | 10% | 所得税率×2.1% | 10% | 24,252円 | 48,504円 | 72,756円 |
| 330万円以上~695万円未満 | 20% | 所得税率×2.1% | 10% | 36,504円 | 73,008円 | 109,512円 |
| 695万円以上~900万円未満 | 23% | 所得税率×2.1% | 10% | 40,180円 | 80,359円 | 120,539円 |
| 900万円以上~1,800万円未満 | 33% | 所得税率×2.1% | 10% | 52,432円 | 104,863円 | 157,295円 |
| 1,800万円以上~4,000万円未満 | 40% | 所得税率×2.1% | 10% | 61,008円 | 122,016円 | 183,024円 |
| 4,000万円以上 | 45% | 所得税率×2.1% | 10% | 67,134円 | 134,268円 | 201,402円 |
- 掛金月1万円・2万円・3万円は、それぞれ年12万円・24万円・36万円として計算しています。
- 年間掛金×(所得税率×1.021+住民税率)で算出し、1円未満は四捨五入しています。
- あくまでも簡易シミュレーションの結果であり、実際の軽減額を保証するものではありません。

個人事業主の所得税を計算する方法|シミュレーション方法もわかりやすく解説
個人事業主が経費計上で節税効果を高めるポイント
個人事業主が経費計上で節税効果を高めるポイントは、主に次の3つです。
必要経費を正しく計上する
経費を計上すると課税対象となる所得が減り、結果として所得税を抑えられます。そのため、事業に関連する費用は漏れなく計上することが重要です。
ただし、経費として認められるのは、事業に必要な支出に限られます。たとえば、業務に使用する文房具の購入費用や出張時の新幹線代、宿泊費などが該当します。
また、水道光熱費や通信費、家賃など、事業とプライベートで共用している費用は、使用割合に応じて「家事按分」が可能です。
家事按分をする場合は、事業で使用した割合を明確に示す必要があります。領収証書やレシートなどの証拠書類は必ず保管しておきましょう。
青色申告特別控除を利用する
個人事業主の確定申告には、青色申告と白色申告の2つの方法があります。
青色申告を選択すると「青色申告特別控除」を受けられます。所得から最大65万円を差し引けるため、節税の面でメリットが大きいといえるでしょう。
さらに、家族や親族に給与を支払う場合、一定の要件を満たせば「青色事業専従者給与」として経費に計上できます。
青色申告では、複式簿記による記帳が必要です。複式簿記はやや複雑に感じるかもしれませんが、会計ソフトを活用すれば仕訳が自動化され、記帳の負担を減らせます。
少額減価償却資産の特例を活用する
事業用のパソコンやデスクなど、10万円以上の資産を購入した場合は、「減価償却資産」「一括償却資産」「少額減価償却資産」のいずれかに区分して処理します。
青色申告をしている個人事業主であれば、「少額減価償却資産の特例」を利用できます。この特例では、取得価額が40万円未満(※1)の資産を、その年の経費として一括計上することが可能です。
これにより、その年の所得を抑えられ、税負担の軽減につながります。
- 1 令和8年度税制改正により、特例の対象となる取得価額の上限は「30万円未満」から「40万円未満」に引き上げられました。適用できる金額は年間合計300万円までで、適用期間は令和10年度末(2029年3月31日)までです。

減価償却とは?仕組みやメリット、計算・仕訳方法をわかりやすく解説
個人事業主が経理作業を効率化する方法
個人事業主が税負担を抑えるには、経費を漏れなく計上することが大切です。しかし、経費を細かく計上するほど、帳簿付けの頻度や労力も増えてしまいます。
特に、事業用とプライベートの支出が混在している場合、クレジットカードの明細をひとつずつ確認し、私用と業務用に分ける必要があり、毎月の記帳や確定申告の準備に時間がかかります。
こうした作業負担を減らすには、事業に関する支出とプライベートの支出を明確に分けることが重要です。
たとえば、事業用の口座や法人カードを用意し、そこから事業関連の支払いを行う方法が効果的です。事業用とプライベート用の支払い手段を分けるだけで、経費の判別が格段にしやすくなります。
さらに、会計ソフトと自動連携できる法人カードを選べば、利用明細をそのまま会計ソフトに取り込めます。仕訳の入力作業が大幅に減り、経費処理や確定申告の準備もスムーズにできるでしょう。
個人事業主の経費管理をスムーズにするなら「JCB Biz ONE」
「JCB Biz ONE」は、個人事業主やフリーランスの方が申し込みできる法人カードです。一般カードとゴールドカードの2種類があり、一般カードは年会費永年無料で利用できます。
ゴールドカードは年会費5,500円(税込)ですが、初年度無料で利用でき、年間利用額が100万円以上であれば翌年度も無料になります。年間利用額が100万円未満の場合は年会費がかかりますが、法人カードの年会費は経費計上が可能です。
個人名義であれば最短5分で発行できるため、事業用の支払い手段をすぐに用意したい場合にも便利です。
また、一般カードとゴールドカードのどちらも共通して、いつでも、どこで使ってもポイントが2倍たまります。経費の支払いでおトクにポイントをためられる点は「JCB Biz ONE」ならではの魅力です。
会計ソフトと自動連携で経費作業を効率化
「JCB Biz ONE」は、主要な会計ソフトとの自動連携に対応しています。カード利用明細を会計ソフトに取り込めるため、仕訳入力の負担を減らせます。
連携可能な会計ソフトの例
- マネーフォワード クラウド会計
- FXクラウドシリーズの「銀行信販データ受信機能」
- 弥生
- freee会計
- ソリマチ
事業用の支払いを法人カードに集約することで、経費の可視化がしやすくなり、確定申告の準備も進めやすくなるでしょう。
やよい青色申告オンラインの利用料が1年間無料になるキャンペーンはこちら
資金繰りを見える化できる「Cashmap」
JCBの法人カードでは、会員専用の資金管理・キャッシュフロー改善ポータル「Cashmap」を利用できます。「Cashmap」では、複数の銀行口座やクレジットカードの入出金情報をまとめて確認できるのが特徴です。
さらに、キャッシュフローグラフにより資金状況を把握できるほか、将来のシミュレーションを行うことで資金計画を立てやすくなります。
事業のキャッシュフローを把握しておくことで、個人の資産運用に回せる資金の判断もしやすくなるでしょう。
プライベートと事業用の支払いを分けつつ、会員専用WEBサービス「MyJCB」でまとめて管理
プライベートの支払いにJCBの個人カードを利用している方は、事業用の支払いを「JCB Biz ONE」に集約し、用途ごとに明細を分けて管理することをおすすめします。
プライベート用と事業用のクレジットカードをJCBに集約することで、NISAなどのプライベートの支払いと事業の支払い(経費)を分けつつ、MyJCBでまとめて管理することが可能です。
さらに、それぞれのカードでためたポイント(J-POINT)は、合算して利用できます。ポイントを効率よくためることで、生活費の節約や経費削減につながるでしょう。
\「JCB Biz ONE」はポイント2倍/
よくある質問
-
個人事業主がNISAを運用すると節税になりますか?
-
通常、投資で得た利益には20.315%の税金がかかりますが、NISAでは非課税となるため、税負担を抑えることができます。ただし、所得控除や経費計上はできないため、課税所得そのものを減らす制度ではありません。
-
NISAの積立額は個人事業主の経費になりますか?
-
NISAの積立額は必要経費にはなりません。経費として認められるのは、事業に関連する支出に限られます。
NISAは個人の資産形成を目的とした私的な投資であり、事業用の支出とはみなされません。 -
個人事業主はNISAに関する確定申告は不要ですか?
-
原則として、NISA口座内での取引について確定申告は不要です。NISAの運用で得た利益が非課税のため、申告義務は発生しません。
ただし、次のような場合は例外的に確定申告が必要になることがあります。- 配当金の受取方法を「株式数比例配分方式」以外に設定している場合
- 非課税期間終了後に課税口座へ移管された資産を売却し、利益が出た場合
-
個人事業主がNISAを利用する場合、仕訳は必要ですか?
-
事業用口座からNISAの積立額を引き落としたり、投資資金を振り込んだりした場合は仕訳が必要です。
この場合、事業用の資金をプライベートの支出に充てたことになるため、勘定科目は「事業主貸」を使用します。
たとえば、事業用口座からNISAの積立金額30,000円を支払った場合の仕訳は次の通りです。
借方:30,000円/貸方:30,000円 -
個人事業主はNISAとiDeCoのどちらを優先すべきですか?
-
NISAとiDeCoは特徴が異なるため、重視するポイントによって優先度が変わります。
iDeCoは原則60歳まで引き出せない制約がありますが、掛金が全額所得控除となるため、税負担を抑えたい場合に有効です。一方、NISAはいつでも売却・現金化ができるため、急な事業資金の必要性に備えながら運用できます。
税負担の軽減を重視するならiDeCo、柔軟に資産を引き出したい場合はNISAを選ぶとよいでしょう。
法人の本人確認書類不要!
最短5分で発行可能

会計ソフト等との連携可能で
J-POINTはいつでも2倍

初年度年会費無料
- 【監修者】
-
氏名:高柳政道(たかやなぎ まさみち)
資格:一級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP、DCプランナー2級一級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得後、2020年5月に金融コラムニストとして独立。企業に属さないFPとして投資商品の選び方を中心に情報を発信。
資産運用・生命保険・相続・ローンなど、多岐に渡るジャンルの執筆及び監修業務を手掛け、関わった記事数は500を超える。
関連記事を見る





個人事業主は会社員のような退職金や手厚い年金制度がないため、将来に向けた資産形成を自身で行う必要があります。NISA制度は運用益や配当金が非課税になるというメリットがあり、効率的に将来の資金を準備する手段のひとつとなるでしょう。ただし、投資である以上は元本割れのリスクが伴います。事業の資金繰りを圧迫しないよう、事業用資金とはしっかりと区別し、無理のない余剰資金の範囲で検討することが大切です。