カードローンの借入残高とは?確認方法と審査に関する注意点
カードローンを利用している方でも、「借入残高」の意味を正しく理解できていないというケースは少なくありません。しかし、借入残高をきちんと把握していないと、計画的な返済が難しくなるだけでなく、場合によっては他で借り入れができなくなったり審査がきびしくなったりすることもあります。
ここでは、借入残高の意味や確認方法のほか、押さえておくべきポイントを解説します。
1.借入残高は 現時点で残っている借金の額
借入残高とは、現時点で残っている借金の額のことです。JCBのカードローン「FAITH」では利用残高と呼んでおり、金融機関によっては、差引残高やお借入残高といった別の名称で呼ばれることもあります。最初にいくらお金を借りたかは覚えていても、借入残高を把握していなければ、計画的な返済は困難になってしまいます。
借入残高を把握しておけば、どの程度の期間で借金が完済できるか予測がつきやすくなります。また、別のカードローンやクレジットカードのお申し込み時に借入残高の提示を求められるケースがありますので、そのような際にも正しく把握しておかなければ、手続きが難しくなります。
賢くカードローンを利用するためにも、借入残高は必ず知っておくべき情報なのです。
2.借入残高の確認方法
借入残高の確認方法はカードローン会社によって異なりますが、主に次の4種類が挙げられます。参考にして現時点の借入残高をチェックしてみてください。
会員ページ・アプリで確認
最も手軽に借入残高を確認できるのが、会員ページや専用アプリを使った方法です。借り入れを行っているカードローン会社の会員ページやアプリにアクセスすれば、現時点での借入残高をチェックすることができます。
確認にお金はかからず、自宅や外出先でも簡単に確認できるのでおすすめです。
電話で確認
カードローン会社が設けているコールセンターに電話をしても、借入残高を確認することができます。基本的には自動音声ガイダンス対応となっており、24時間対応しているところもあります。インターネット環境がない方や、パソコンやスマートフォンを持っていない方にとって便利な方法です。
ATM・CDで確認
借り入れしている会社のATMや提携しているATMやCD(キャッシュディスペンサー)でも借入残高を確認できます。また、ATMで返済した際に発行される利用明細にも、最新の借入残高が記載されます。ATMは24時間対応していない場合もありますので、深夜や早朝に確認したい場合は事前にATMが使える時間をチェックしておきましょう。
インターネットバンキングで確認
カードローンごとに提携している利用可能なインターネットバンキングで、借入残高を照会できる場合もあります。インターネットバンキングと契約する必要がありますが、返済にも使えるので便利です。利用したい場合は、ご利用のカードローンが提携しているインターネットバンキングを事前に確認し、契約手続きを行ってください。
JCBのカードローン「FAITH」では、全国のATM・CD、会員専用WEBサービス「MyJCB」に加え、毎月のカード利用代金明細書、書面の「融資ご利用内容のお知らせ」で、借入残高を確認することができます。
3.借入残高は信用情報に記録される
借入残高に関して把握しておくべきポイントは、信用情報にも借入残高が記録されているということです。
信用情報はCIC(株式会社シー・アイ・シー)やJICC(株式会社日本信用情報機構)、全国銀行個人信用情報センターといった、第三者の信用情報機関が記録しています。カードローン会社や銀行は、審査時にここに記録されている信用情報を参照します。
複数の信用情報機関がありますが、お互いに情報を交換しているので、ほぼ同じ内容が記録されていると考えて問題ありません。なお、借入残高の記録は、完済から5年以内は保有されることになっています。
カードローンを利用するだけでは信用情報に傷がつくことはありません。しかし、借入総額が年収の3分の1を超える場合は、総量規制により、新たな借り入れはできなくなりますので、借入残高はつねに把握しておくべきなのです。
延滞や債務整理といった金融事故を起こした記録は、信用情報が残っていると、クレジットカードを発行できなかったり、新たにローンを組めなかったりという弊害が出てしまいます。
4.クレジットカードのショッピング枠の扱い
金融機関に借り入れを申し込むときには、他社の借入残高を申告することが求められます。そこで気になるのが、クレジットカードのショッピング枠の金額は、借入残高に入れるのかどうかという点です。ショッピング枠とは通常の買い物に利用する枠で、1回払いや分割払い、リボ払いなど、さまざまな支払い方法がありますが、どれも後払いなので基本的にはお金を借りている状態になっています。しかし、クレジットカードのショッピング枠は、「借入残高にカウントしない」という判断で問題ありません。
そもそも他社の借入残高を申告する理由は、消費者金融やクレジットカード会社からは年収の3分の1までしか借り入れできないという貸金業法の総量規制に抵触していないかを判断するためです。ショッピング枠は、貸金業法ではなく、総量規制の対象外となるため、申告が必要ないのです。
一方、クレジットカードで現金を借りられるキャッシング枠は、総量規制の対象になるため申告が必要です。借入残高を申告する際は、キャッシング枠での借入額のみ記載するようにしましょう。
5.無担保借入と有担保借入の違い
借金は「無担保借入」と「有担保借入」という2種類に分けられます。無担保借入とは、カードローンのキャッシングに代表されるように、担保なしで借入している金額のことになります。一方、購入する土地や建物を担保にしてお金を借りる住宅ローンは、有担保借入に分類されます。
金融機関に借り入れのお申し込みを行う際は、基本的に無担保借入の残高を申告することになります。つまり、複数のカードローンを利用している場合は、その総額を申告しなければなりません。ただし、金融機関によって申告すべき借入残高の範囲が異なるケースがありますので、申告時にはあらかじめ確認しておきましょう。
6.借入残高を把握して計画的に返済しよう
現時点でカードローンで借りている金額が借入残高です。借入残高を把握していないと、どの程度の期間で完済できるか、返済計画を立てることができなくなってしまうので、必ずチェックしておきましょう。また、借入残高はカードローンやクレジットカード発行のお申し込み時に申告が求められます。会員専用ページやATMの利用明細などで情報を参照できるので、定期的に確認することをおすすめします。
カードローンはお金を借りて終わりではなく、完済するまで責任を持たなければなりません。借入残高をチェックし、返済計画を適宜見直していきましょう。